呼吸循環

実は臨床で多い【脱水】のアセスメント方法

みなさんこんにちは~(‘ω’)

理学療法士のシータです。

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さて、

今回は、これからの季節、つまり夏場に向けて増えてくるであろう・・・

脱水

 

について、まとめていきたいと思います。

 

いきなりですが皆さん、

脱水を、水分を飲んでいるか否かだけでアセスメントしていませんか?

 

 

実はそれだけではなく、他にも色々な所見があります。

 

 

ではでは、早速内容に入っていきましょう(^^)

 

 

 

 

脱水とは?

そもそも脱水って何ですか?

と思われる方のために、ここから説明します(^-^)

※あくまで簡単な概要です。

 

脱水とは、

体内の水分量が不足した状態

を指します。

 

まあ、そのまんまですね。。

 

 

ただ、脱水にもいくつか種類があります。

低張性脱水ーナトリウムが特に少ない

等張性脱水ーナトリウムと水分の両方が少ない

高張性脱水ー水分だけが主に少ない

簡単に言うと、人間はナトリウムなどの電解質と水分の両方が必要で、そのどちらが減っても脱水になってしまいますよ。って話です(‘ω’)

実際は両者の混在が多いと言われています。

 

 

 

今回はアセスメントを主にお伝えしたいので、一つ一つの脱水の種類については解説は割愛しますが、

一点だけ、重要なポイントがあります。。。

 

低張性脱水でナトリウムが減っている場合に、真水での水分補給をしすぎると、余計に低張性脱水を助長します。

 

 

これだけは知っておいたほうがいいですね(‘ω’)

 

 

脱水の身体所見―舌

まず私はから見ます。

 

見るポイントは、

・舌が地割れ(亀裂)の様に割れている様に見える

・潤いが無く乾燥している

・舌の正中線がはっきり見える。

まずはこの三つをしっかりと確認しましょう♪

ちなみに、

次からの評価にも通じることですが、あくまで普段との差を評価してください。

 

 

どんどんいきますね。

 

脱水の身体所見ー皮膚

次に皮膚ですが、見るポイントは以下の通り。

・皮膚が乾燥しているか

・粉がふいているか

・ツルゴール(皮膚の張り)が低下しているか

これは結構、一目瞭然です。

分かりやすいので、臨床でもおすすめの方法です。

特にツルゴールに関しては、皮膚をつねって、皮膚が元の位置まで戻るまでの時間を測定しておくことをお勧めします(^-^)

 

 

 

どんどんいきます。

 

脱水の所見ー尿の色

尿の色や量って、気にしていますか?

結構いろんな事が分かります。

・尿の色が濃いかどうか

・尿量が少ない

・尿量が多い

これが大事ですね。尿量が少ないというのは、循環血液量が少ないことを表しているかもしれません。

 

また、あまり飲水しておらず、かつ利尿剤を内服していて尿量が多すぎる場合も、脱水の可能性がありますね。

水分のインアウトを評価するのも大事です。

 

脱水の所見ー下大静脈径

心臓のエコーでは、人体で一番大きい静脈である下大静脈の径を計測出来ます。

つまり、そんな下大静脈径を知るということは、どれだけ循環血液量があるかをみることに繋がります。

 

下大静脈径が10mm以下かどうか

これも見てみましょう。心不全でうっ血している場合は逆に数値が大きくなったりしますので、あくまで目安として、評価の一つとして見てください(^^)

 

 

 

脱水の所見ー血圧&脈拍

脱水の場合は、循環血液量が低下していますね。

なので、

・血圧が低下しているか

・脈拍が上昇しているか

この2点が大事ですね。

ただ、β遮断薬などを内服されている方の場合は脈拍が代償的に上がりにくいので、必ずしも低血圧+頻脈とは限りませんのでご注意を。

 

 

心不全患者と脱水

少し本題からそれますが、重要なので。

心不全の方の増悪因子として、もっともポピュラーなのが

水分・塩分の過剰摂取

ですね。

 

 

 

心不全患者さんは、日ごろから口が酸っぱくなるまで指導されています。

つまり、水分を飲まないんです。真面目な性格の方ほど特に。更に言うと、多くの方は利尿剤を内服されているので水分のアウトが多いんです。

 

 

 

高齢者なら、口喝にも気づきにくいです。。

 

 

何が言いたいかというと、心不全の方の塩分水分の制限が強すぎると脱水に繋がります。

このせめぎあいが臨床でもありますが、適切な指導を心がけましょう(^。^)

 

 

脱水のアセスメントーまとめ

ここまでの内容を、まとめますね。

脱水のアセスメント

・舌の視診

・皮膚の視診、触診

・尿の色、量

・血圧&脈拍の値

・下大静脈径

まずは、以上の5つをアセスメント出来る様になりましょう(^-^)

 

基本的な内容ですが、これをおさえておくと、これからの季節に起こりうる脱水に初期で気づくことが出来るかもしれません!(^^)!

 

 

 

ではでは、今回はここまでです!

概要程度なので、もし臨床で活用されてみてよく分からない、出来ないといった問題があれば、シータに連絡してくださいね(‘ω’)

 

 

 

参考文献

(1)日本離床研究会 フィジカルアセスメント完全攻略BOOK 慧文社 2014

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眞本 匠
眞本 匠
運動器認定理学療法士。全ての治療家に向けて。投稿は、臨床に繋がる論文解説と、生理学や生物物理学等の基礎分野の臨床応用が中心です(マッサージやストレッチ等の徒手、運動療法) Twitterでは、タイムリーなこれらの情報、noteでは集約して臨床で汎化出来る様にまとめた内容を配信中しているのでぜひこちらもチェックを!ご依頼はtwitterのDMよりお待ちしております^ ^
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