こんにちはリョウ(@HealthCare_ryo)です。
今回はついにセラピストが知っておきたいエクセル術の実践編です!
いままで全3回に渡ってセラピストが知っておきたいエクセル術の【関数】について解説してきました。
上記で紹介している関数たちは使いこなせるようになると大変役に立つものばかりです!
DMでご質問や相談をいただくのですが、その中で実際にどのように私が活用しているのか知りたいとの意見が多かったので、今回は私の活用事例を中心に実践編として解説致します。
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データベースとして活用
皆さんもエクセルの活用術と聞いて一番に思いつくのはデータベースとしての活用ではないでしょうか?
(※数値は適当です)
データベースを作成するメリットはたくさんあります。
・データの分析ができる
・他施設のデータと比較できる
・外部に発信できる
・日々の臨床の振り返りができる
などなど
私は急性期の病院で働いているので術後の経過や臨床成績など、術式の違いで先行研究からどのような経過を辿るのかなどをよく調べます。
しかし、同じ術式や疾患名であっても症例ごとに既往歴やバックグラウンドが異なりますし、術後の介入方法や病棟での他職種の関わり方など施設によって当然異なります。
そういった時に先行研究と自分の施設で成績がどのように違うのか、何が違うのかなどを分析することは非常に大事です。
そのためにはデータベースを作成し、日々の臨床成績の振り返りを行うことが必要です。
症例数が集まれば先行研究の他施設のデータを参考にしつつ、自分の施設での成績も患者さんに伝えることができるようになります。
例えば「一般的にTHA術後の脱臼リスクは1%未満ですが、当院では0.1%未満です」なんて具合です。
リアルタイムでデータベースの状況を把握する
私はデータベースは数字の集まりでしかないと思っていますが、データベースは生きていると思っています。
研究発表をする時なんかは100例なり、200例なり、多くの症例数を集めて後方視的に分析する方も多いと思います。
しかし、やはり前向きにそしてリアルタイムにデータベースの状況を把握することが望ましいと思います。
(ここでは話が逸れるので研究手法についての話は割愛します)
(※数値は適当です)
リアルタイムにデータベースの状況を把握する時に使えるエクセル関数はここにすべてまとめてあります。
ここで紹介しているエクセル関数は以下です。
・SUM
・AVERAGE
・COUNT
・COUNTA
・COUNTF
・COUNTIFS
・AVERAGEIF
・AVERAGEIFS
・指定した範囲の合計を知りたい=SUM
・指定した範囲の平均を知りたい=AVERAGE
・指定した範囲の数を数えたい=COUNT, COUNTA
・男性や女性など条件に応じた数を数えたい=COUNTIF
・50歳代の女性の数など複数条件下での数を数えたい=COUNTIFS
・男性や女性など条件に応じた平均が知りたい=AVERAGEIF
・60歳代の女性の平均身長まど複数条件下での平均が知りたい=AVERAGEIFS
ここで挙げたエクセル関数を使いこなせればリアルタイムでデータベースの状況を把握することが出来ます。
データベースをグラフで視覚化する
リアルタイムでデータベースの状況を把握できるように関数が組めたら次はグラフで視覚化します。
こちらのグラフを用いた視覚化も当然リアルタイムで変化するようにしておきます。
グラフで視覚化することでプレゼン資料に使えたり、会議での資料作成に活用できます。
特に新規プロジェクトの立ち上げや経過報告には情報の伝達が必要であり、視覚化してより分かりやすく他者(もしくは他社)に伝える必要があります。
グラフの作成方法に関してはセラピスト目線での視点は特に必要ないと思いますので、ここでは作成方法は割愛します。
気になる方はググってみてください。
フィードバック資料として活用
続いてデータベース以外の活用法として私は『フィードバック資料』としてエクセルを活用しています。
上記は私がエクセルで作成したフィードバック資料です。
要するに健康診断の際の結果表みたいなものですね。
こんな物はわざわざお金をかけなくてもエクセルで自分で無料で作成できます。
こういった資料があるだけでクライアントの満足度を高めることが出来ますし、他社との差別化を図ることも出来ます。
データベースとリンクさせる
当然こちらのフィードバック資料もデータベースとリンクさせます。
データベースに打ち込んだ結果をフィードバック資料とリンクさせておけばデータは蓄積できるわ、個別の資料を作成できるわとまさに一石二鳥です。
こんなこともエクセルを活用すればすべて無料で出来ます。
エクセルを使いこなしましょう。
個別プログラムのフローとして活用
個人的にはこの使い方を一番重宝しています。
どういったものかと言うと『評価結果から各クライアントに応じた最適な運動プログラムを提案するフローシステム』を作っています。
ある検査を行ってそこから求められた数種類の結果から、数十〜数百パターンの運動プログラムの中から最適なプログラムを提案する、と言ったようなシステムです。
ちょっとまだ外部に出していない情報ですのでこれ以上の詳細はお伝え出来ませんが、こういったシステムもエクセルで無料で作成することが出来ます。
この時に使用する関数が下記で紹介している『VLOOKUP』や『HLOOKUP』です。
この関数は本当に優秀ですので、ぜひとも使いこなせるようになることをオススメします。
まとめ
いかがでしたか?
今回はいままでに解説したエクセル関数を用いて、私が実際に活用している事例を用いて実践編としてお伝えしました。
エクセルは無料で本当に多くのことが出来ます。
しかし、正直苦手という人がほとんどではないでしょうか。
実際に自分で一から作成する方が知識が身につくのですが、一から作成するのは難しいという方はテンプレートもありますのでよければ覗いてみてください。
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