その他

学生さんへ!筋活動理解へのはじめの一歩を踏み出そう

皆様、こんばんわ!

”筋肉の働きを計測できる”筋電計と呼ばれる機器を使って研究をしているMura(@MuraokaHideaki)です(^^)

今回は
学生・新人さんが筋活動の勉強に興味を持つ(筋活)の
勉強方法(超入門)①についてMuraがご紹介します。

勉強嫌いな方にもオススメの内容となっております✨

筋肉の起始・停止を記憶して論文を開こう

筋活動を考える上で最も大切な事は起始・停止を知る事です☺️

当たり前だと思った方は多いと思いますが、確実に押えておかないといけません。
私は学生時代、このステップで勉強しました!

①解剖学の教科書や文献で筋の起始・停止を勉強する
②勉強した筋の活動について書かれた論文を読んでみる

この他にも、、、
✅実際に筋電図を計測したり(病院にあったら)
✅関節角度の違いによる筋のレバーアーム変化を調べたり
などで勉強しても良いかも知れませんね!

でも、「論文って難しいし」、「筋電計なんかないし」って方も多いと思います。

全く知識がないとそもそも疑問ができないし、
論文を読んでも内容を全て鵜呑みにしてしまう可能性すらあります!

なので、まずは上記の①のステップを踏んでみましょう!
筋電図は私のtwitterでも流しているので学習がてら見てみて下さい⭐️
大切なのは発信している人の意見を受け入れる事ではなく自分で考える事ですよ!

しかし、、、私が出会った多くの学生さん・新人さんは、解剖学を勉強しても「どうやって使うんだよ・・・」とか「上手く結びつけれない」と嘆いている気がしています。

そんな貴方でも、理解できる記事を作ってみました⭐️(ハードル上げてみる)
少しの疑問を持って論文を眺めれば、興味が湧いてくるかも知れませんよ!

実践

例えば体幹回旋した時の多裂筋の筋活動を検討した論文を見つけた場合の勉強方法を例に考えていきます!

今回は多裂筋の筋活動について、上記で説明した①の勉強方法を元に学習してみる事とします。

例えば、、、

こんな感じで体幹の同側回旋と対側回旋をした時のS1側方2cmにおける多裂筋の筋活動が示されていたとします。

うん!左の多裂筋は右に回旋した時に筋活動が高いんだ!「メモ・メモ」って感じだとすぐに忘れてしまいます。

なぜなら、学習において「なぜそうなるの?」って視点が抜け落ちたり、情報を吟味する時間を設けていないからです😭(受け身の勉強スタイル)

では、今回は体幹の対側回旋で多裂筋の筋活動が”なぜ”増加したか考えてみてみましょう!!!

教科書を開いてみる

書籍「改訂第2版運動療法のための機能解剖学的触診技術」には
多裂筋には以下のバリエーションがある事が記載されています。


こんな感じで6つあるらしいです。って事がわかりました。
6つもあるのでそれぞれ役割が違いそうですよね。

今回はS1側方2cmにおける多裂筋の筋活動を計測したので、、、
赤文字で示す領域の筋を測定している可能性がありますね!

ということで赤で示す部位の筋活動を考えます。
赤で示すところは骨盤・仙骨と腰椎棘突起を結ぶ線維です。

③から⑥の多裂筋が収縮すると、、、

筋収縮するとは起始と停止を引きつけ合うように作用するので、、、

「座位という骨盤が座面に比較的固定された中で、棘突起を左に引っ張って骨盤に近づける=体幹の対側(右回旋)に作用する?」

みたいな感じで簡単に考えてみたら良いです✨

考えた後に論文を開いて、筆者が”どういった根拠に基づいて判断しているか”、自分の今まで得た知識を総動員して、批判的に見てみると良いです!

私は学生時代「多裂筋=体幹対側回旋作用」みたいには覚えず、「起始・停止はここで、運動の軸はだいたいこの辺りだから、この筋肉は〇〇の作用を持っているはずだ。」と考えてから、教科書や論文を読むようにしていました!

当たり前だ。という気持ちを抱く事も多いとは思いますが、全関節・全筋でこの勉強を実践する事をお勧めします!

セラピストは筋に対するアプローチを実施する事が多いので必須の知識ですよ!(勉強もやってたら楽しくなってきます!)

ではここで、唐突に問題です!

問題

S1に貼った電極で多裂筋の活動全てを計測することは可能??
※一応ヒントは上の文章に散りばめたので知らなくとも何となく”勘”で解ける方もいるはず。。。

答え

筋電図は2つの電極間の電位差を図として表現したものなので、、、
電極間の活動しか分かりません✨

ということは、S1側方2cmに電極を貼った場合
下図の①領域などの筋活動は確実に計測できていない訳です☺️


つまり、筋電図系の論文を読む際には電極が貼付されている領域には何があるか(どこの線維の筋活動を導出している可能性が高いか)?
は必ず考慮されるべきポイントです。

知らなかった人は、要チェックです✨

例えば大殿筋のような大きな筋肉では特に測定できる領域が限られるので
電極貼付位置は必ずチェックしてみて下さいね!

学生さんはこんな少しの事でも賢くなったような気がしませんか??
その嬉しさを毎日絶対感じるように自己研鑽してみて下さい^ ^
きっと勉強が好きになりますよ(≧∀≦)

他にも多裂筋は体幹伸展・側屈作用もあるため、純粋に回旋要素だけの筋活動を検討しようとすると、体幹伸展・側屈が生じていないことが必要です。

こんな事を聞くと、、、
この研究って体幹回旋中、体幹伸展や側屈を生じない事をどうやって確認したの??みたいに批判的に研究を見ることもできます!

どんな研究にも制限(限界)がありますので、筋活動を学習する時にも色々考えながら論文を読めるようになると良いですね!

※これ以外にも、注意点は山のようにあります。また、コツコツ紹介しますね✨

Twitterで学ぼう

私のツイートのリンクを貼っておきますので、是非今回学んだことを応用して確認してみてください。筋電計が欲しくなるかも(≧∀≦)

MuraのTweets

パーソナルトレーニングのご予約

昨年末より、スポーツ医学の本場である米国スタンフォード大学PM&R科スポーツ医学診療部に日本で初めて医学研究員となった医師の先生と一般社団法人でご一緒させて頂いております(≧∀≦)

こちらで、私は筋電図研究に加えて、パーソナルトレーニングを行っています。

興味のある方はホームページを隈なく確認してみてくださいね!
パーソナルトレーニングでは筋電図を計測できますよ!

ホームページを検索する

最後に

筋電図をみる上で注意する事は山のようにあります。
本日は氷山の一角を紹介したに過ぎませんが、学生さん・新人さんが少しでも筋活動に興味を持って頂ければ本望でございます☺️

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