フットケア

足の評価の基本:内側縦アーチの機能と構成する骨と筋について

こんにちは、青木です!

今回は足の評価の基本のお話で、内側縦アーチの機能と構成する骨や筋について簡単にご説明します。

足は最も負担がかかり重要な役割を果たす部分

足は歩く時に唯一地面に接しているところで、体の中で最も負担がかかる部位です。

歩くたびに負担がかかるので、足は容易に異常をきたします。

この足の構造が崩れてしまうと、地面から反発してくる力を上手く捉えることができず、膝や腰、その他の体のあらゆる所に悪影響を及ぼします。

足は3つのアーチの柱で適切に機能している

足には以下の3つのアーチがあります。

・横アーチ(前側にある横方向のアーチ)

・内側縦アーチ(内側にあるアーチ)

・外側縦アーチ(外側にあるアーチ)

このアーチの一つでも崩れると、身体の支えになっている柱が壊れるようなものなので、容易にパフォーマンスが低下したり、その他の関節を痛めたりすることにつながります。

よって、今回はこの中の内側縦アーチについてご説明します。

内側縦アーチとは?

内側縦アーチとは、いわゆる土踏まずのことです。

足の内側にある縦方向のアーチで歩行時に衝撃を吸収、推進力の発揮、不整地に対して足部の形状を適合させるなど重要な役割を果たしています。

足部の機能がしっかりと働くためにはとても重要なアーチです。

そのため、前述したように構造が崩れてしまうと単に足部の機能障害を引き起こすだけでなく、全身の問題を引き起こし、運動能力の低下や他関節の障害を引き起こす可能性もあります。

 

アーチを構成する骨

内側縦アーチを形成する骨は以下の5つです。

内側縦アーチを構成する骨

・踵骨

・距骨

・舟状骨

・内側楔状骨

・第1中足骨

言葉だけだとわかりにくいので、写真でご確認ください。

後方(踵の方)から順番に、踵骨、距骨、舟状骨、内側楔状骨、第1中足骨です。

下から見るとこのような感じです↓

アーチを構成する筋とその機能

内側縦アーチを関係する筋は以下の通りです。

内側縦アーチを構成する筋とその機能

・後脛骨筋(舟状骨を引く)

・前脛骨筋(第一中足骨を引く)

・長母指屈筋及び長趾屈筋(第1~5指を引くと同時に距骨と踵骨を安定させる)

・母指外転筋(第一中足骨と距骨を引く)

この中でも、特に重要なのが後脛骨筋です。

後脛骨筋は舟状骨を上方に引き上げ、アーチを下からしっかりと支えています

※報告によると、扁平足(内側縦アーチの低下)は、後脛骨筋を鍛えたり足底筋群を鍛えることで回復傾向を示すようです。

しかし、完全に回復する事はないと思います。

なぜなら、アーチをメインで支えているのは靭帯です。筋肉は鍛えることはできても、靭帯を鍛えることはできないからです。

それでも筋肉を鍛え続けた結果、筋肉のボリュームを増やすことで靭帯の緩んだ状態が解消されれば、完全に近い状態に治るかもしれません。

しかし、かなりハードなトレーニングを継続する必要がありますし、やり過ぎると逆に筋疲労によるアーチの低下を引き起こすこともあるため、逆効果となってしまう可能性があります。

となれば・・・まず内側縦アーチが低下しないように予防する事が一番ですね。

簡単ですが、本日は以上で終わります。

今回は、内側縦アーチの機能と構成する骨や筋についてご説明しましたがいかがでしたでしょうか。

これらが適切に機能することで私たちの身体の柱となり支える事ができるということがご理解いただければそれで十分です。

次回は、今回ご説明した内側縦アーチを構成する筋で最も重要とお話しした後脛骨筋の機能評価(扁平足チェック評価)についてお話しします。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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