こんにちは!理学療法士のたくみ(@TakumiRodrigues)です!
今回は、僕が考える学生のリハビリにおける心構えと見るべきポイントについてお伝えします。
今まで多くの場で現場と医療の双方の声を聞き、学生に対して頭をフル回転させてリハビリに取り組んできました。
ここ最近なんとなく自分の中で学生のリハビリ考えがまとまってきたので、是非参考にして頂ければと思います。
完全に個人的な意見なので、暖かい目でご覧頂ければと思います!
ではさっそく簡単に説明していきますね!
いってみましょう(*´∀`*)
局所ではなく全体を
一概には言えませんが、スポーツ障害(野球肩・野球肘・腰椎分離症・オスグッド・ジャンパー膝etc…)はその疼痛部位以外に原因があることがほとんどです。
例えば、内側型野球肘の学生。
内側型野球肘の原因は、色々と考えられることはありますが、多くは肘内側部への力学的ストレス。
では、なぜ肘内側部へ力学的ストレスが加わるのか。
これまた多くのことが考えられますが、多くは投球時の肘下がり。
肘下がりの多くはコッキングでの重心移動の低下による上体の突っ込みや、コッキングでの体幹の過度な伸展やインステップが起きてしまうため。
ここまでくるとお分かりかと思いますが、肘の痛みが生じているのに、問題となっているのは、体幹や下肢機能の影響が強そうですよね。
というように他部位のスポーツ障害でも、障害部位が原因でないことがほとんどです。
高齢者のように基本的に退行性の関節変形などは起きていませんからね。
そのため、評価としては全身機能の適切な評価が必要となります。
当たり前のことですが、超重要ですので、押さえておきましょう!
主観的な部分を定量化する
これは完全に個人的な意見ですが、臨床の場では主観的な評価を行っている人が多い印象にあります。
例えば、筋力検査。
なんとなく抵抗をかけて「強くなったね!」という会話をよく耳にしますが、これ完全に主観ですね。おそらく本人もそこまで自覚していないケースが多いです。
筋力もしっかりと定量化する必要があります。
ただMMTでは少し弱いです。基本的に学生のほとんどは5レベルですからね。
そのため、HHDやBIODEXを用いて数値化することをオススメします。
また、この定量化するというのは動的な評価の中でも同じです。
例えば、腰椎分離症の学生のフロントランジ動作。
ランジ動作の中でも多くの定量化が可能な要素が存在します。
歩幅、股関節伸展角度、腰椎前弯角度、膝・足部の状態などなど。
時間がない臨床の中で、なかなか定量化するのは難しいかも知れませんが、一旦動画を撮っておいて、その後画像処理ソフトを使って、様々な要素を数値化することも可能です。
数値化することで、学生自身も目でフィードバックすることができるため、意欲の向上にもつながります!
とにかく様々な評価を定量化してみましょう!
特異性の原則
まず、特異性の原則とは、、、
トレーニングの原則の一つで、競技種目の特異性に合ったトレーニングを行うことが必要であり、その目的に適したトレーニングを選ぶべきという法則のことです。
これをざっくりいうと、投げる動作は投げる動作を、蹴るなら蹴る動作をトレーニングとして行ったほうがいいということです。
単に〇〇筋が弱いから、単独でトレーニングをしたところで、それが動作の中で使えるかどうかは分かりません。
様々な筋肉が協調的に働く必要がありますからね。
そのため、単独で筋収縮を促したあとは、必ず動作の中で使う練習が必要です。
運動学習を重ね、脳にインプットしなければ上手く活用できないため、とにかく獲得したい動きの反復練習を!
二次的なリスクの防止
「硬い=悪」
このような考えをもってはいませんか?
一概には言えませんが、これは多くの場合は間違いです。特に学生の場合は間違いです。
例えば、投球時インターナルインピンジメントを認めるピッチャー。
後方組織の伸張性低下と評価し、スリーパーストレッチをひたすら指導。
しっかりできていれば、伸張性低下は改善されます。
ただこの状態でいきなり投球をして、今まで通りの投球が可能でしょうか?
おそらく難しいと思います。
なぜなら、いきなり伸張性が向上した肩関節での投球動作は運動学習が進んでいないためです。
むしろ急激に内旋の動きが出現し、かえって後方組織にストレスがかかることすら考えられます。
伸張性を出すことは大切なことですが、それによって考えられる二次的なリスクを考えた上での介入が求められます!
幅広い情報伝達を
これが学生のリハビリの中で最も大切な内容になります。
以前に某大学野球部の監督がこのようなことをおっしゃっていました。
「学生にリハビリで指導している内容が現場にいるトレーナーや監督の耳に届いていない。本人や親御さんだけでなく、そこまで届くようにして欲しい。」
全くそのとおりですよね。
僕はこの話を聞くまでは、病態の説明やセルフトレーニングの内容、禁忌動作の指導を本人や、たまに親御さんに伝えている程度でした。
理解の良い学生はすぐに内容を理解し、徹底できるのですが、ほとんどがそうはいきません。
また、本人が徹底できていても部活動の顧問の病態理解が浅く、激しい運動をやらせてしまい、それに対して本人は何も言えずに従ってしまうということも多く経験してきました。
これらのことから最近は、本人への説明以上に周囲の人への説明のほうが大切であるということに気づきました。
本人または親御さんに現在の状態を記載した簡単なメモをトレーナーや監督に渡してもらったり、実際に現場に出て指導したり方法はいくらでもあると思います。
強豪校はわざわざ監督が病院に出向いて、現在の状態を確認したり、リハビリを見学しに行きます。
いざ、自分が強豪校の学生や、プロのスポーツ選手を担当した時に胸を張って現在の状態やリハビリ内容を事細かく説明できるでしょうか。
学生のリハビリをするということは、その子の将来を担っています。
今一度かなりの覚悟を持たなければなりませんね。
最後に
今回は、僕が考える学生(スポーツ選手)のリハビリにおける心構えと見るべきポイントについて解説しました!
もちろん疾患に対する基礎的な知識や競技特性の理解は必要だと思いますが、それ以上にいかに親身になって学生と寄り添えるかが重要になってきます。
そしてどれだけ周囲の人の理解と協力を得られるか。
自分が行っているリハビリにもまだまだ改善の余地はありそうです。
なんといっても学生時代の部活動はTHE 青春ですからねww
この時期を棒に振らせないように考えていきましょう!
最後までご覧いただきありがとうございました!
運営マガジン
<マガジンの特徴>
・月額ワンコインの¥500
・週に2回(記事+動画コンテンツ)配信
・運動器に特化している
・見て・聴いて覚えられる
・過去の記事も定期的に更新
<マガジンの特徴>
・月額¥980
・月に6本以上のコンテンツ配信
・足部のスペシャリスト6名が投稿
・足部の機能解剖〜アプローチまで基礎的な部分からマニアックな部分まで網羅
スポーツに関わるなら絶対持っておきたいグッズ
特におすすめしたいのが全身の筋膜リリースや体幹トレーニングができちゃうフォームローラー!
一本持っているだけで全身を隈なく調整できちゃうのでちょーおすすめ(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾アスリートや優秀なトレーナーの方は必ずマイフォームローラーを持っていって過言ではないです。
パフォーマンスを上げる必見レッスン
スポーツといえば動きを鍛えるトレーニングを行うことが非常に重要です。
そこでおすすめしたいのがピラティス!ピラティスは“動き”を鍛えるトレーニングとして注目されており、多くの有名アスリートも導入しているエクササイズです。
ピラティスインストクター資格を持っている代表たけの一番おすすめはPHIピラティスのレッスンですので興味がある方はぜひ一度受けてみてください!
インストラクター資格も取れますのでトレーナーの方も必見です。
なお、おすすめはPHI Pilatesですが、信頼がおけるだけありレッスンはそれなりに高額です。体験をしたいという程度であれば、有名どころで格安のbasisがおすすめ!体験レッスンは安すぎて驚きます。
↓basisピラティスレッスン↓
専門家向けYoutube動画
CLINICIANSのYoutubeでは臨床に役立つ動画を無料で公開しています!ぜひチャンネル登録を!
一般向け体のケア&エクササイズ動画
こちらのYoutubeでは、専門家も勉強になる体のケアやパフォーマンスアップに関する動画を無料で公開しています!ぜひチャンネル登録を!
スキルアップを倍加速させるnote
noteでは無料で体の専門家向けに結果の出せる評価・治療技術をお腹いっぱいになるぐらい充実のコンテンツで提供しています!こちらもぜひチェックを!!