こんにちは、CLINICIANSの代表のたけ(@RihaClinicians )です!
姿勢の評価や治療を行う際によく使うニュートラルポジションですが、色々使っていると頭がこんがらがってきてわからなくなることが多々あるかと思います。
そこで、今回は臥位、座位、立位におけるニュートラルポジションを体表のランドマークを用いて評価する方法をまとめてみました。
ニュートラルポジションとは
ニュートラルポジションとは、関節や靭帯、筋肉への負担が最小限であり、各機能が発揮し易く、全身のバランスが取れているポジションのことです。
特に、体幹のインナーマッスルが働き易いポジションであることに注目をされることが多いですね。
臥位の評価
臥位は、仰臥位と伏臥位の二通りで良いかと思います。
両者伴に、足の幅は両側の坐骨結節の位置を基本とします。
以下にニュートラルポジションを掲載します。
仰臥位
・乳様突起部(外耳孔)と肩峰が同一直線上にある
・頭頂-鼻-両側の肩峰を結ぶ線の中央-両側の上前腸骨棘を結ぶ線の中央が同一直線上にある
・坐骨結節-膝関節中心-足関節中心が同一直線上にある
・両側の肩峰を結ぶ線と両側の上前腸骨棘を結ぶ線が平行
・両側の上前腸骨棘と恥骨結合を結ぶ線(面)が床と平行
・第10肋骨前部と上前腸骨棘を結ぶ線が床に対して平行
・第11と12肋骨が床に接触している
伏臥位
・頭頂と第7頚椎が同一直線上にある
・頭頂-外後頭隆起-両側の肩峰を結ぶ線の中央-両側の上前腸骨棘を結ぶ線の中央が同一直線上にある
・坐骨結節-膝関節中心-足関節中心が同一直線上にある
・両側の肩峰を結ぶ線と両側の上後腸骨棘を結ぶ線が平行
・両側の後前腸骨棘と尾骨を結ぶ線(面)が床と平行
・第10肋骨前部と上前腸骨棘を結ぶ線が床に対して平行
・第11と12肋骨が床に接触している
・翼状肩甲骨(肩甲骨が浮いていない)状態になっていること
座位の評価
臥位と同様、足の幅は両側の坐骨結節の位置を基本とします。
以下にニュートラルポジションをのアライメントを掲載します。
・乳様突起部(外耳孔)と肩峰が同一直線上にある
・頭頂-鼻-両側の肩峰を結ぶ線の中央-両側の上前腸骨棘を結ぶ線の中央が同一直線上にある
・坐骨結節-膝関節中心-足関節中心が同一直線上にある
・両側の肩峰を結ぶ線と両側の上前腸骨棘を結ぶ線が平行
・左右の坐骨結節と恥骨結合を結ぶ線(面)が床と平行
・両側の上前腸骨棘と恥骨結合を結ぶ線(面)が床と垂直
・両側の後前腸骨棘と尾骨を結ぶ線(面)が床と垂直
・第10肋骨前部と上前腸骨棘を結ぶ線が同一直線上にある
・第11と12肋骨を結ぶ線が上前腸骨棘と同一直線上にある
立位の評価
以前の記事で重心位置によって各部位の力学的負荷を推定することができるという内容を掲載しました。
各ニュートラルポジションが適切に保たれていれば、身体重心の位置と重心線と各部位の位置関係もおのずと良好な位置になりやすいので、立位でのニュートラルポジションの評価はこれらも合わせて確認しましょう。
なお、臥位や座位と同様、足の幅は両側の坐骨結節の位置を基本とします。
以下にニュートラルポジションをのアライメントを掲載します。
・頭頂-乳様突起部(外耳孔)と肩峰が同一直線上にある
・頭頂-鼻-両側の肩峰を結ぶ線の中央-両側の上前腸骨棘を結ぶ線の中央が同一直線上にある
・坐骨結節-膝関節中心-足関節中心が同一直線上にある
・膝蓋骨が第2中足骨同一直線上にあること(膝を屈伸するときなど)
・両側の肩峰を結ぶ線と両側の上前腸骨棘を結ぶ線が平行
・両側の上前腸骨棘と恥骨結合を結ぶ線(面)が壁と平行
・上前腸骨棘と上後腸骨棘の高底差が2横指程度
・第10肋骨前部と上前腸骨棘を結ぶ線が同一直線上にある
矢状面上の立位での身体重心の位置とニュートラルアライメントの評価のまとめると以下のようになるかと思います。図の通りの位置関係になっていれば、理想的な姿勢になっているものと思われますので、参考に姿勢をみてみましょう。
※上前腸骨棘と上後腸骨棘の高低差(両者を結んだラインの角度)は、腸骨の骨形態に依存するために個体差に幅があると報告されています(角度では0~20°)。
よって、骨盤の前後傾と関連が強い仙骨傾斜角度も合わせてみると評価精度があがります。
仙骨は日本人で約35°、欧米人で約40°前傾していますので、仙骨背面に手を当て垂直線との角度を評価してみましょう。
参考資料
本日は以上で終わりです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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https://note.mu/takeshi2754/n/n38b8ba71d2a3
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