徒手療法

ランドマークとしての棘突起~棘突起と対応する骨の触診~

こんにちは、CLINICIANSの代表のたけ(@RihaClinicians です!

今回は棘突起の位置に対応するその他の骨についてのお話し。

 

椎骨の棘突起は隆起しているため体表から触りやすい骨ですよね。

棘突起の何箇所かはその他の骨と対応があるものがあり、これを把握しておけば触診を行う際に探している骨の位置関係がより把握し易くなったり、アライメントを評価する際に非常に役立つので対応するものをぜひ覚えておきましょう!

 

第7頚椎棘突起

頚椎と胸椎の移行部に位置しています。

他の骨の対応はありませんが、体表から最も隆起した棘突起であり、大抵はすぐに見つけることができますので、棘突起を触診していく際にまず見つけておきたくなる(押さえておきたい)箇所です。

以前の記事でも、肺を体表から上葉と下葉を見つける際に第2胸椎を触診する前にこの棘突起をまず見つけましたね。

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触診方法の詳細は以前の記事記載の通りですが、首後ろの最も出っ張った骨で、この棘突起は頸部を屈伸した時に出たり引っ込んだりする動きがあり、その下にある第1胸椎棘突起と比較して頸部の回旋時に動きが小さいことが特徴です。

 

第3胸椎棘突起

左右の肩甲棘基部の肩甲棘三角の高さに位置します。

肩甲骨の位置の評価を行う際などに役に立ちます。

 

第7胸椎棘突起

左右の肩甲骨下角の高さに位置します。

第3胸椎と同様に、肩甲骨の位置の評価に役立ちます。

正常な静止立位姿勢では、第7頸椎棘突起と第3胸椎棘突起は垂直線上に位置しており、この両者を結んだ線は脊柱と平行になるはずなので、これを基準に姿勢を評価しましょう。

また、脊柱から両者の間の距離も測定しておくと、治療前後の肩甲骨の位置の客観的な評価ができます。

 

また、この部位は呼吸器疾患などで聴診を行う際にも役立ちます。

肩甲骨下角の位置は、肺区域S6の位置になります。

この部位は寝ている状態でよく痰がたまりやすく換気が低下する部位であるため、下側肺障害になっていないか確認をするときによく使います。

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第12胸椎棘突起

第12肋骨の高さに位置します。

ただし、第12胸椎棘突起は、第12肋骨の付着部よりも若干下の方に位置しています。

第12肋骨は腰方形筋などを触診する際に役に立ちます。

 

また、肩甲骨の下角はS6領域の区域を見る際にも役に立つと前述しましたが、第12肋骨もこの2つ上にある第10肋骨、つまり、下側肺障害のリスクが高いS10の聴診を行う際にも役に立ちます。

 

第4腰椎棘突起

腸骨稜の高さに位置しています。

腸骨稜を探すためというよりは、腸骨稜から第4腰椎棘突起を探すのに役に立ちます

左右の腸骨稜上縁を結ぶ線のところに第4腰椎棘突起(もしくは第4腰椎棘突起と第5腰椎棘突起の間)があります。

この第4腰椎と第5腰椎棘突起の間のスペースは、臨床上では腰椎穿刺を行う際によくつかわれます。

左右の腸骨稜上縁を結ぶ線はヤコビー線と呼ばれています。

 

まとめ

・第3胸椎棘突起=肩甲棘三角
・第7胸椎棘突起=肩甲骨下角
・第12胸椎棘突起=第12肋骨
・第4腰椎棘突起=腸骨稜上縁(ヤコビー線)


※図の赤ラインは棘突起と各ランドマークを対応させています。

 

 

今回は、棘突起をランドマークとしてその他の体表から触れる骨の位置関係のお話をしました。

棘突起は数が多いため、目的の棘突起を捜していると何番まで触ったかわからなくなることがありますが、紹介した対応する骨の位置から棘突起のおおよその位置もわかるので活用して頂けたらとおもいます。

上から探す場合は第7頚椎から探し、下から探す際にはヤコビー線を使って第4腰椎の位置からか、第12肋骨から探すかとわかりやすいですよ。

 

なお、姿勢評価・変化を見る際は棘突起を基準に対応する骨の左右差をみると良いですよ。

 

参考資料

 

 

本日は以上で終わります。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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