こんにちは、理学療法士・ピラティスインストラクターのMizuki(@mahoaikoo)です!
今回は「筋トレにも正しいフォーム・姿勢が重要!」という内容についてお話ししたいと思います。
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みんな何を意識して筋トレをしている?
近年、筋力トレーニングはスポーツ選手だけでなく、健康維持のための体力づくりとして、行われるようになってきました。
テレビやSNSでも「腹筋女子、美尻、インスタ映えトレーニングetc…」とトレーニングが流行っている中で皆さんは「何を一番意識して」筋トレを行っていますか?
Googleで調べてみた結果…
①大きな筋肉を集中的に鍛える
②高負荷で少ない回数をこなす
③トレーニング後はプロテインを使用する
④筋肉を超回復させる
⑤狙っている筋肉を意識する
⑥食事の管理を行う(PFCバランス etc)
⑦サプリメントを飲む(L-カルニチン、BCAA、マルチビタミン、ミネラル etc)
⑧正しいフォームを意識する
などなど挙がっていますが、本日は⑧正しいフォームについて話していきます。
筋力トレーニングとは、狙った筋肉に正しく負荷をかけることで、初めて明確な効果が現れます。
この効果によって動作のパフォーマンスが向上したり、女性の方が特に目指しておられる引き締まった身体を手に入れることができるのではないでしょうか。
なんで筋トレにフォームが必要なのか?
まず、今回のターゲットである筋肉の特徴を説明します。
筋発揮について
筋を収縮・発揮しようと思ったら、筋には起始・停止があり、これによってその筋の作用が決まってきます。
関節角度の違いによる作用の変化
例えば、大胸筋ですが肩関節内転・内旋・屈曲時に主に働きますが、肩拳上時では伸展にも働きます。
また、肩関節内旋で考えてみると肩関節90°外転した2ndのポジションでは内旋作用はほとんどなくなり、水平屈曲のみの作用となります。
このように、筋収縮には関節角度が重要といえます。
筋の近位側の作用
筋が収縮するためには、近位(起始)が固定され、遠位(停止)が動くと言われています。
例えば、椅子に座った状態で膝関節伸展を行い大腿四頭筋を収縮させます(徒手筋力測定:MMTでの方法)。
この際に、足底が床に接地しておらずに宙ぶらりんの状態で上記運動を行うと、大腿四頭筋による膝伸展筋力は半減します。
これは、足底接地が行えていないことで固定部分となる体幹・骨盤帯が不安定な状態となるからと言えますね。
運動連鎖
下肢における多関節運動連鎖には骨盤帯から遠位へと下行性に波及する運動連鎖と足部から近位へと上行性に波及する運動連鎖が存在します。人間の身体は荷重位では、解剖学的・生体学的にある程度規則性を持って身体の各部位の動きが連動していると言われています。
代表的な運動連鎖を紹介しますと、下行性運動連鎖が挙げられます。
「骨盤前傾→股関節屈曲・内転・内旋→膝関節伸展・外転・外旋→足関節底屈・回内→前足部回外」
「骨盤後傾→股関節伸展・外転・外旋→膝関節屈曲・内転・内旋→足関節背屈・回外→前足部回内」
上記のような不良姿勢で例えばスクワットを行うと働いてくる筋が変わってきますよね。
よく「太ももの外張りが気になる」という悩みを聞きますが、このような悩みをお持ちの方はトレーニング時の姿勢を気にしてみてはいかがでしょうか?
長々と話してしまいましたが、目的としている筋肉を適切に発揮させるためにはフォーム・姿勢が非常に重要ということがわかりますね。
トレーニング中、正しいフォーム・姿勢ってどう意識するの?
トレーニング初心者の方の場合は、そもそも正しいフォームというのがわからない場合もあると思います。
自分でやってるつもりでも、実はできていないということが往々にしてあるので、身体の専門家である理学療法士、トレーナー、インストラクターさんに聞いてみるといいかもしれません。
またこれが難しい方もおられると思いますので、CLINICIANSの記事やたけさんのYoutubeにも正しい姿勢・ニュートラルポジションについて一般の方向けの説明もあるのでトレーニングの参考にしてみてはいかがでしょうか。
正しい姿勢を理解された上で鏡を見ながらなど、まずは視覚的な意識から入っていくといいですね!!
また、セラピストの方は、クライエント様に如何にこの正しい姿勢を身に付けていただけるかが、その方の生活の質の向上に繋がると思っております。
終わりに
本日は以上で終わります。
「筋トレにも正しいフォーム・姿勢が重要!」という簡単なお話でしたがいかがでしょうか?
私自身もピラティス、ヨガ、フィットネスジムを行っているのですが最近フォームには一番気を配っています。トレーニーの方でなくても普段の姿勢が変わるだけで日常生活を送ることが良いトレーニングへと変わっていくと思います!
最後までご覧いただきましてありがとうございました!
文献
・石井慎一郎:動作分析 臨床活用講座 バイオメカニクスに基づく臨床推論の実践,2015,株式会社メジカルビュー社.
・市橋則明:運動療法学 障害アプローチの理論と実際 第2版,2016,株式会社文光堂.
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