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具体例でわかりやすく解説!解剖学を深く学んだ方が良い理由!

皆さん、初めまして!CLINICIANSのyoshiki(@PtGekikaraです!

 

今回の記事が初投稿になります!

 

正直、初期メンバーの皆さんの様に文章が上手く書けるかわかりません

 

なので、今文章の書き方についてめっちゃ勉強してます!!!

 

 

「分かりやすい!面白い!為になる!」と言って頂けるように、精進しますので、以後宜しくお願いします。

 

それでは、本題に移らせて頂きます。

 

解剖学を深く勉強しましょう!

私が言いたいことは、題名にある通りこれだけです!

 

突然ですが、みなさん「カレーライス」って作れますか?

 

じゃがいもと人参とお肉があって(素材)

その素材を切る・炒める・煮込む(過程)

ルーを溶かす(過程)

ご飯にかけて出来上がる食べ物です。(完成)

 

何を言いたいかというと、基礎(素材)を知っているから、カレーライス(完成)を作ることが出来るんです!

 

では、足関節捻挫の治療に当てはめて考えてみましょう

 

足関節捻挫で靭帯・筋・骨が損傷する(素材)

靭帯・筋・骨の評価をする(過程)

治療過程あった評価・介入をする(過程)

足関節捻挫が治癒する!(完成)

 

つまり、足関節捻挫でどの素材(組織)が損傷するか、知らなければ治療(完成)出来ないということです。

 

足関節捻挫で損傷する素材(組織)について考えてみましょう!

足関節捻挫で損傷する素材(組織)

【骨】
・腓骨
・距骨 etc...

 

【筋肉】
・長短腓骨筋
・第三腓骨筋 etc...

 

【靭帯】
・前距腓靭帯
・踵腓靭帯
・前下脛腓靭帯 etc...

 

などが挙げられます。今回は足関節捻挫で一番損傷しやすい、前距腓靭帯(Anterior talofibular ligament 以下:ATFL)について考えてみましょう!

 

ATFLという素材

ATFLの解剖

ATFLは腓骨から距骨に付着する関節包靭帯です。

 

ATFLは距骨が前外側に逸脱するのを防ぐ作用があります。運動学的に方向を示すと距腿関節底屈、内反、内旋を制限しています。

 

ATFLの評価

ATFLは足関節の靭帯の中で破断強度が低く、足関節捻挫で一番損傷が生じやすい靭帯です。

 

では、ATFLの損傷が生じた場合、どの様な評価を行ったらよいでしょうか?

 

ATFLは前外側に逸脱するのを防ぐ、距腿関節底屈、内反、内旋を制限する作用があります。つまり、この方向にストレスを加えることでATFLが損傷しているか評価できます。

 

素材(組織)について知っているので、圧痛を聴取したり、運動方向へのストレスを生じさせたり、前方引き出しテストの評価を行うことが出来ます。

 

もちろん、エコーの評価もします!

 

ATFLの治療

治療ではATFLにストレスが生じない方向に固定をして、治癒が遷延しないアプローチが出来るわけです。

 

また

・長母指屈筋や腓腹筋、ヒラメ筋の柔軟性を改善し、ATFLに伸張ストレス(後方からの押し出し)の軽減を図る。
・長腓骨筋、短腓骨筋を鍛えて、足関節内反への拮抗筋をトレーニングする
・母趾外転筋、短趾屈筋を鍛えた、足趾の圧縮作用を強化する

 

などのアプローチも行えます!

 

評価、治療はATFLという素材(組織)の解剖学を知らないとわからないことなんです。

 

しかし、ATFLについてはこれだけの素材(組織)の情報では不十分です。気になる方は足マガジンに詳しく記載しますので、そちらをご覧ください。

マガジン詳細を見てみる

 

 

では、もう2つ例を挙げて考えてみましょう!

 

ヒラメ筋・腓腹筋という素材(組織)

足関節の背屈可動域制限に関与する組織は多くあります。

 

例えば
・長母指屈筋
・長趾屈筋
・腓腹筋
・ヒラメ筋
・アキレス腱
・pretalar fat pad
・Kager’s fat pad etc…

 

その中で腓腹筋とヒラメ筋について記載します。

 

腓腹筋・ヒラメ筋の解剖学

腓腹筋という素材は二関節筋、ヒラメ筋という素材は短関節筋であり、膝関節の影響を受ける筋肉です。

 

腓腹筋・ヒラメ筋の評価

みなさんご存知だとは思いますが、腓腹筋は膝関節を跨ぐ二関節筋で、膝関節屈曲作用があり、ヒラメ筋は単関節筋で、膝関節に影響を与えないため、評価は以下の通りになります。

 

膝関節伸展位で足関節背屈制限がある場合は腓腹筋の制限が強い
膝関節屈曲位で足関節背屈制限がある場合はヒラメ筋の制限が強い

 

かなり、単純に考えています。さらに詳しく評価する場合は足底腱膜や半膜様筋、Kager’s fat padとの関係性を考えると良いでしょう。

腓腹筋・ヒラメ筋の治療

ということは、単純に膝関節伸展位で背屈制限があれば腓腹筋、膝関節屈曲位で足関節背屈制限があればヒラメ筋のそれぞれに対して治療を行えばよいわけです。

 

単純に考えるのであればストレッチ。

((少なくとも2ヶ月間のストレッチ介入(静的、動的を含む)では筋、腱の構造的な変化は生じない。 筋肉の耐性、伸張感への慣れによる感覚的な効果が大きい。))

 

しかし、私は足関節背屈制限に対して、ストレッチは用いらないので別の機会に私が行っているアプローチ方法を記載したいと思います。

 

ということで、素材を知っていれば、評価・治療にすぐに繋がりますよね?

 

では最後にもう一つ

 

膝関節内側側副靭帯という素材(組織)

皆さん、膝関節内側側副靭帯(以下:MCL)という素材について、どこまでご存知ですか?

 

MCLは解剖学的に掘り進めると、かなり面白いです!

 

MCLの解剖学

解剖学的特徴として以下のようなものが挙げられます。

・靭帯であるが関節包が肥厚したもの
付着部が広く、停止部が狭い
・第一層は縫工筋の筋膜
・第二層が表層のMCL
・第三層が深層のMCLで半月板と連続
・大内転筋腱と連続している
・後斜靭帯からの連続線維がある
・外反ストレスに対して抵抗
・膝関節屈曲、伸展制限にも関与
 etc

 

私の書いたシェーマですわかりにくかったらすいません...

MCLの評価

では、MCL損傷疑いで患者が来院されたら、どんな評価をしますか?

 

外反ストレステストは鉄板ですよね?

 

解剖学的に考えるとそれだけでは足りません。大内転筋との関係性、縫工筋との関係性、半月板との関係性、後方線維との関係性すべてを考えなければならないんです。

 

でも、素材について知っていれば
・大内転筋、縫工筋の収縮時痛があるのか?
・半月板との関係性はどうか?
・後方線維の伸張に伴う疼痛が出現するのか?

 

などの評価に繋がりますし、疼痛が出現した場合は初期には素材にストレスが生じないように治癒を待ち、機能回復に繋げることもできます。

 

MCLの治療

MCL損傷は基本的に保存療法で管理されますが、重症例(複合損傷)では手術を行う場合もあります。

 

保存療法の場合、内転筋や縫工筋、半膜様筋との関係性を考えて筋力トレーニングを行う必要があります(筋肉を介してMCLにストレスが生じるため)

 

 

 

 

 

今回の記事は異常となります。いかがでしたでしょうか?

 

解剖学を勉強すれば、素材(組織)について知ることができ、評価・治療に直接結びつきます。

 

「解剖学は終わった学問」と言われていますが、私はそのようには思いません。

 

勉強すればするほど、他の組織との関係性が見えてきます。

 

最近では神経・血管との関係性が重要視されており、骨・筋肉・靭帯だけでは取り残されてしまいます!

 

取り残されないためにも、解剖学を勉強しましょう!

 

まとめ

解剖学を深く勉強することで、どんな素材(組織)が存在し、どのような影響が出現するのかがわかります。

組織の位置関係や影響がわかれば、評価や治療に繋がります。

しかし、時間的な制約もあり、学校で学んだ解剖学では不十分なんです。

皆さん、解剖学をもっと深く知りましょう!

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Yoshiki
6年間、人工呼吸器、難病の方に携わる機会が殆どでしたが、尊敬する先生に出会い、直ぐ整形外科へ移動!その後2年間、本や研修会を漁り、現在に至る。echoの画像、触診動画撮影🎥をしたり、有益な文献を紹介しています❗️エコー画像や触診動画はYouTubeで無料公開しています。チャンネル登録お願いします♪ またnoteでは整形外科のマガジンも配信しています!気になる方はご覧ください!https://note.com/yk1208mj/m/mce5b2e51c11c
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