整形外科

肩峰下Impingement に対する徒手療法まとめ

こんにちは!
藤沢肩関節機能研究会の郷間(@FujikataGoma)です!

今回は『Impingmement症候群における筋出力特性のレビュー』について簡単にまとめた記事を作成したので是非読んでみてください(^ ^)

文献からピックアップしたImpingement に関わる組織の特徴から
私が普段臨床で行っている徒手療法のまとめをご紹介します。

徒手療法には様々な方法がありますので、一方法として温かく見守っていただけると幸いです✨

参考文献
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2857390/

この記事は肩関節のImpingement 症候群で悩んでいるセラピストの皆さんの参考になればと思い作成いたしました。

内容としてはとても基本的ですので、普段から肩関節治療に携わっておられる先生方には少し簡単すぎるかもしれないですが、「こんなやり方もあるんだなぁ~」くらい気楽に感じで読んでいただけると幸いです☆

 

肩関節機能研究会リンク

 

ちなみに私たちが運営している肩関節機能研究会HPでは肩関節に関する記事を50記事以上投稿しています(^-^)

こちらに肩関節機能研究会HPのリンクもありますのでぜひご覧ください。

⇩肩関節機能研究会HP⇩

『棘上筋のストレッチ』

基本操作は肩甲上腕関節の内転運動
応用を加える場合は
・肩甲骨面上の内外転運動を意識する。
・外旋を加える➡
前方線維が伸張する。
・内旋を加える➡
後方線維が伸張する。
・肩甲骨上方回旋も加えるとさらに伸張する。
※注意
肩甲骨が下方回旋していると、棘上筋が伸張していないことが多い。

『棘下筋のストレッチ』

棘下筋は横走線維と斜走線維に分けて介入するイメージを持ちましょう!
①肩甲骨を固定し棘下筋を指で軽く圧迫固定する。
②肩関節の角度を変化させながら内旋操作を行い伸張を加える。
③慣れてきたら、徐々に肩甲骨の上方回旋を加えてさらに伸張しましょう!
※注意
内旋に伴う代償として肩甲骨が前傾しやすいので、しっかりと肩甲骨を固定しましょう(^-^)

『小円筋のストレッチ』

小円筋は上部筋束と下部筋束に分けて介入するイメージを持ちましょう。
小円筋は屈曲角度によって伸張される組織も変わります。
上部筋束=屈曲60°内旋で最も伸張。90°ではむしろ緩む
下部筋束=角度依存性が強い。屈曲に伴い伸張する。
※注意
Hawkins(Impingement test)と似た動きのため、挙上角度が増加すると痛みが生じやすいです‼

『肩甲挙筋のストレッチ』

肩甲挙筋は下方回旋、挙上作用があり、努力性挙上運動(Shrug徴候)の原因になり得る筋肉です。
過活動は肩甲骨を下方回旋し、Impingement を助長してしまうので、柔軟性の獲得は重要となってきます。
肩甲挙筋はC1~4横突起から起始し、上角の内側縁に停止します。
作用として肩甲骨下方回旋&挙上があるため、上方回旋&下制をすることで伸張します
動画では、右手で肩甲上腕関節全体を包み込み(手掌=肩峰角、手指=烏口突起)、左手で上角を外側から触れて操作しています

『僧帽筋中部線維、下部線維の促通』

僧帽筋中下部は挙上最終域において重要な上方回旋筋群の一つです。
右手で肩甲上腕関節を包み込み、左手は肩甲骨棘三角とTh8を確認する。
左手で触れた2点間を近づけるように、他動運動→自動介助運動→自動運動と徐々に負荷を上げていくと運動学習しやすいです!

『菱形筋および共同腱に対するストレッチ』

方法
・肩甲骨内側縁に指を入れる。
・肩甲骨を下制,外転,上方回旋方向に操作する。

菱形筋は棘下筋と共同腱で連続しています。
棘下筋と併せてアプローチすることでより効果的です。
※痛みを伴う場合は内側縁に指を入れるだけでもⅠb抑制が期待できます

『前鋸筋の促通』

僧帽筋中下部と合わせて実施するととても効果的です。
・側臥位ないし背臥位で行う。
・右手は上腕を抱え、左手は下角を確認して上方回旋&外転操作を行う。

・屈曲➡60°以降で筋活動が活発になる。
・外転➡90°以降で筋活動が活発になる。
それぞれ目的の運動に合わせて適切な操作をしましょう!

今後も皆さんに有益な情報がお届けできるよう尽力いたします!

以上、藤沢肩関節機能研究会 郷間でした(^ ^)

肩関節機能研究会リンク

 

ちなみに私たちが運営している肩関節機能研究会HPでは肩関節に関する記事を50記事以上投稿しています(^-^)

こちらに肩関節機能研究会HPのリンクもありますのでぜひご覧ください。

⇩肩関節機能研究会HP⇩

藤沢肩関節機能研究会

藤沢肩関節機能研究会では、肩関節を中心にエコーを用いた動態評価から徒手療法を学ぶ研修会を毎月藤沢で開催しています。
ご興味のある先生方はお気軽にご連絡ください(^-^)

肩関節を中心にエコーを用いた動態評価と治療技術を磨く研修会
藤沢肩関節機能研究会LINE@officialaccount➡友達登録

学生から臨床経験5年前後にフォーカスをあてたハンズオン中心の肩関節セミナー
藤沢肩関節機能研究会フレッシュマンセミナーのLINE@officialaccount➡友達登録

プロフィール

【ライター】郷間光正

【主な仕事】
・整形外科クリニックでのリハビリテーション
・パーソナルトレーニング、パーソナルケア(週2~3件)
・藤沢肩関節機能研究会の講師(月1~2回)

【資格】
・理学療法士
・運動器認定理学療法士(スポーツ領域)
・STAR スポーツリズムトレーニングディフューザー
・STAR リズムステップディフューザー

【専門分野・得意分野】
・肩関節(一般整形外科、スポーツ整形外科)
・肘関節(一般整形外科、スポーツ整形外科)
・エコーによる動態評価
・レントゲン、CT、MRI 読影術

 

ABOUT ME
藤沢肩関節機能研究会 郷間
藤沢肩関節機能研究会 郷間
職業:理学療法士/整形外科勤務/パーソナルトレーニング/資格:運動器認定理学療法士(スポーツ領域)/活動:藤沢肩関節機能研究会代表/藤沢肩関節機能研究会では神奈川県藤沢市で毎月エコーを用いた肩肘関節の動態評価と臨床応用技術を磨く研修会を開催しています。 皆さんによりよい肩・肘関節の情報を発信していきます!
CLINICIANS公式コンテンツも要チェック!

 

充実の“note”で飛躍的に臨床技術をアップ

CLINICIANSの公式noteでは、ブログの何倍もさらに有用な情報を提供しています。“今すぐ臨床で活用できる知識と技術”はこちらでご覧ください!

≫ noteを見てみる

 

 

実践!ゼロから学べる腰痛治療マガジン

腰痛治療が苦手なセラピストは非常に多く、以前のTwitterアンケート(回答数約350名)では8割以上の方が困っている、35%はその場しのぎの治療を行っているということでしたが、本コンテンツはそんな問題を解決すべく、CLINICIANSの中でも腰痛治療が得意なセラピスト(理学療法士)4名が腰痛に特化した機能解剖・評価・治療・EBMなどを実践に生きる知識・技術を提供してくれる月額マガジンです。病院で遭遇する整形疾患は勿論、女性特有の腰痛からアスリートまで、様々な腰痛治療に対応できる内容!臨床を噛み砕いてゼロから教えてくれるちょーおすすめコンテンツであり、腰痛治療が苦手なセラピストもそうでない方も必見です!

マガジン詳細をみてみる

 

実践!ゼロから学べる足マガジン

本コンテンツでは、ベテランの足の専門セラピスト(理学療法士)6名が足に特化した機能解剖・評価・治療などを実践に生きる知識・技術を提供してくれる月額マガジンです。病院で遭遇する足の疾患は勿論、小児からアスリートまで幅広い足の臨床、エコー知見などから足を噛み砕いてゼロから教えてくれるちょーおすすめコンテンツであり、足が苦手なセラピストもそうでない方も必見です!

マガジン詳細をみてみる

 

実践!ゼロから学べる肩肘マガジン

本noteマガジンはCLINICIANSメンバーもみんな認めるベテランの肩肘治療のスペシャリスト(理学療法士)5名が肩肘の治療特化した機能解剖・評価・治療などを実践に生きる知識・技術として提供してくれます。普段エコーなどを使って見えないところを見ながら治療を展開している凄腕セラピストが噛み砕いてゼロから深いところまで教えてくれるので肩肘の治療が苦手なセラピストも必見のマガジンです!

マガジン詳細を見てみる

 

YouTube動画で“楽しく学ぶ”


実技、講義形式、音声形式などのセラピストの日々の臨床にダイレクトに役立つコンテンツが無料で学べるCLINICIANS公式Youtubeチャンネルです。EBMが重要視される中、それに遅れを取らず臨床家が飛躍的に加速していくためにはEBMの実践が不可欠。そんな問題を少しでも解決するためにこのチャンネルが作られました。将来的に大学や講習会のような講義が受けられるようになります。チャンネル登録でぜひご活用ください♪登録しておくと新規動画をアップした時の見逃しがなくなりますよ!

≫ YouTubeを見てみる

※登録しておくと新規動画をアップした時に通知が表示されます。

 

なお、一般の方向けのチャンネルも作りました!こちらでは専門家も勉強になる体のケアやパフォーマンスアップに関する動画を無料で公開していますので合わせてチャンネル登録を!

Youtubeを見てみる