作業療法

作業療法のリーズニングを磨くには?

こんにちは!作業療法士のしゅうです.

今回は先日後輩と話していた内容に関して,記したいと思います.

内容としては作業療法におけるクリニカルリーズニングについてです.

個人的には,作業療法の実施内容は何でもあり,と思います.

ただ,実施内容を選択している理由,そのリーズニング(考えの道筋)が作業療法の考え方に基づいていることが重要であると思っています.

今日はそんなお話です.

 

模擬事例提示

まず,以下に模擬事例を示します.あくまで後にお話しする事柄のための事例ですのであまり深く考えないでください.

Aさん

脳梗塞,左片麻痺,麻痺は軽度,高次脳機能障害なし,認知機能問題なし,感覚障害なし

基本動作:修正自立  ADL:一部介助レベル  仕事:旅館勤務

 

Bさん

脳梗塞,左片麻痺,麻痺は軽度,高次脳機能障害なし,認知機能問題なし,感覚障害なし

基本動作:修正自立  ADL:一部介助レベル  仕事:会社勤め

 

 

このお二人とも,生活に介助を受けていることに不安を感じていました.

ある作業療法士はこのお二人に

●片麻痺での更衣動作習得練習

を実施していました.

 

 

では,質問です.

それぞれどういった理由でこの練習を選択していると思いますか?

 

模擬事例 解説

作業療法の実施内容は表面的には同じに見える場合があります.しかし,リーズニングは異なるのでそれぞれ違います.

実習生さんや新人さんの現場教育で「見学」を行うと思いますが,単純に見学するのでは作業療法士の意図がわからないでしょう.リーズニングを提示した上で見学することが重要と思います.

 

話が逸れましたが・・・

上記,Aさん,Bさんの場合,違う部分としたら,「仕事」ですね?

その部分に重点を置きリーズニングしたとします.

 

例ですが・・・

Aさん

旅館勤務では和装をする必要がある.今現在,生活に介助を受けていることに不安を感じているので,まずできることを増やして自信を回復するために,更衣練習を選択.自信がついてきたら和装へ挑戦していきたい.

 

Bさん

仕事では洋装をする必要がある.今現在,生活に介助を受けていることに不安を感じているので,今後の生活能力を高めて自信を回復するために,更衣練習を選択.

 

似たような感じですが,更衣練習という作業の意味が違いますね.

作業の視点という作業療法の考え方でのリーズニングかな,と思います.

こういった考えをして狙って提供しているのと,何となくで提供しているのでは,実際の臨床では作業療法士として大きな差が生じてくると思いませんか?

 

リーズニングを磨くには?

よく言われていることですが,自分自身の臨床の振り返りです.

振り返る際に大事になるのが,作業療法理論の活用だと思います.

医学的なことや身体機能的なこと,活動分析的なことなどでの振り返りももちろん大事ですが,それだけでは作業療法の技術は高まりません.

(これからは医学モデルと作業モデルの併用ができる必要があると言われていますし)

 

良い結果に至ったのは何故なのか?上手くいかなかったのは何故なのか?その文脈を作業療法理論を用いてひも解くことで,今後の介入の際の視点を増やすことに繋がるのだろうな,と思います.

 

ただ,振り返りはしないと慣れないと思うので・・・

振り返りの機会を作るために,発表をすることが有用と思います.

 

自分自身もいろいろなところで発表をしてきた経験で振り返ることが習慣になり,作業モデルの視点が鍛えられたと感じています.

 

まとめ

こんな話を後輩としました.今回はこれで終わりです.

まとめると以下になります.

作業療法のリーズニングを磨くには

・作業療法の考え方に基づくことが重要

・自分自身の臨床を振り返ること

・振り返りには作業療法理論を活用すること

・振り返りを習慣化するために発表すること

 

作業療法のアイデンティティーのためにも作業モデルを使える作業療法士さんが増えるといいですね.

最後までお読みいただきありがとうございました!

ABOUT ME
しゅう
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作業療法士 作業療法士という職種を選んだからにはしっかりと作業療法を提供しよう!と思いつつ日々の臨床にあたっています。まだまだ悩みつつですが、ひとつひとつの介入から学んだこと等を提供できればと思います。 最近は中堅以上が持っている情報を如何にして若手に伝えていくか、日本での作業療法の捉え方がどうなっていくのか…について考えることが多いです。 よろしくお願いします!
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