こんにちは、理学療法士&フットケアトレーナーのだいきです。
本日は臨床において道具を使用せず簡単に後足部のアライメント(回内・回外)を評価する方法を2つご紹介します!
前回の投稿で後足部アライメント、過剰な後足部回内・回外で起こるトラブル等も掲載しておきますので、まだご覧になっていない方はこちらも併せて読んでみてください。
後足部のアライメント評価を行う前の注意点
後足部のアライメント評価を行う際、治療者は患者さんの後方から観察していきます。
この際、足の開き具合で容易に後足部のアライメントが変わってきますので、僕が臨床評価を行う際には
患者さんに数回足踏みをしてもらい、前方を見た自然な静止立位の状態での評価を行う
ようにしています。
それでは、後足部のアライメントの評価として
- Too many toes sign
- 外果上下方の曲線
- The Foot Posture Index
この3つをご紹介します。
Too many toes sign
足部後方からアライメントを見ていて足趾がどのように見えるかを評価します。
写真のように後足部が回内し扁平足になっている足では中足骨の外転が起こり外側の足趾(主に第4・5趾)が後方から確認できます。
写真のように後足部が回外している足では内側の足趾(主に母趾)が後方から確認できます。
外果上下方の曲線
外果の上・下でできる曲線を観察します。写真の部分です。
後足部が回内している足では写真のように
上のカーブに比べて下のカーブの方が大きく見えます。
反対に後足部が回外している足では写真のように
上のカーブが大きくなり下のカーブが小さく見えます。
上記の2つの評価は個別に見ても良いと思うし、組み合わせて使用する場合もあるよ。
効果判定や経過を追う際には目視観察だけだと微妙な変化が分からない時があると思うので、写真も撮っておくと良いかな。
ただ、後足部の回内外がどのぐらい過剰なのか数字で表すわけではないので詳細な評価を行う必要がある場合などには向いていない。
ただ、まだ紹介していないやつを今日はもう一つ紹介しておくね!
The Foot Posture Index
「Too many toes sign」「外果上下方の曲線」を含むThe Foot Posture Indexもここで要チェックです!
The Foot Posture Indexは、距骨頭の触診、外果の上下のカーブ、踵骨の角度、距舟関節の突出、内側縦アーチ、後足部に対する前足部のアライメントの6項目を触診や観察によって評価する方法であり、各項目につき-2点から+2点までの5段階で採点を行います。
つまり、合計点は-12点(著明な回外)から+12点(著明な回内)。
-12点は顕著な回外、+12点は顕著な回内で、
点数が低ければ回外足、点数が高ければ回内足
という風に程度を判断できま、この評価の検者内信頼性はICC=0.62~0.91と報告されています。
まさに、回内外を客観的にさまざまな視点から評価できる有用な指標ですので参考までに。
本日は以上で終わります。
今回の後足部アライメントの評価は臨床で簡易的に、しかも短時間で評価できるので非常に役に立ちます。
治療のヒントになれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました!
参考資料
・運動器疾患の機能解剖学に基づく評価と解釈 下肢編/林典雄/林典雄/岸田敏嗣
・結果の出せる整形外科理学療法 運動連鎖から全身をみる [ 山口光国 ]
・足部・足関節理学療法マネジメント 機能障害の原因を探るための臨床思考を紐解く [ 片寄正樹 ]
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