ウィメンズヘルス

骨盤ベルトは妊娠中の腰痛に良い?専門家の観点から選ぶおすすめの骨盤ベルト

こんにちは、鳥取県でウィメンズヘルスの情報を発信しているLISAです。

産後ケアに関わっているとよく、クライアントの方から

「骨盤ベルトはした方がいいですかね?」

と聞かれます。

答えはケースバイケースなので、今回はどのような方に骨盤ベルトをおすすめするか、また骨盤ベルトを選ぶ際の注意点について具体的にお話します。

 

妊娠中の腰痛の種類

一言に「腰が痛い」といっても、腰痛と骨盤帯痛があります。

一般的にお腹が大きくなり、反り腰になってしまう状態で生じる筋筋膜性腰痛(LBP:Low Back Pain) と、妊娠により分泌量が増えるホルモンの影響により骨盤帯の関節が動くことで生じる骨盤帯痛(PGP:Pelvic Girdle Pain)です。

これらは部位が異なり、痛みの生じるタイミングが違います。

下の表参照を参考にしてみてください。

場所痛みのタイミング
LBP:Low Back Pain腰背部長時間の立位や歩行

夕方になると痛い

PGP:Pelvic Girdle Pain骨盤帯(仙腸関節・鼠径部・恥骨結合)寝返り・起き上がり・立ち上り・歩き始めなど動作開始直後

朝起きた時が痛い

 

骨盤ベルトの種類

さらし

昔から戌の日(妊娠中期にあたる5ヶ月頃)のお参りで拝んでもらったさらしを巻くと安産になるという慣わしがありますね。

さらし自体は日本特有の文化ですが、これからお腹が大きくなる妊娠中期に腹部と腰部をサポートしてくれるということで利にかなっています。

また、さらしは長さが調整できるので大きくなるお腹に合わせて使うことができます。

幅があるので腰椎部をサポートでき、筋筋膜性腰痛の予防に有効です。

ただ、巻くのに時間がかかるので、慣れるまでは大変です。

安産ベルト・腹帯

一般的に安産ベルトや腹帯と言われる伸縮性のある腹巻とマジックテープで留める骨盤ベルトがセットになったものがあります。

こちらは種類が色々あり、サポート力も商品によってまちまちです。

骨盤帯痛がない方で今後の筋筋膜性腰痛の予防や冷え対策として使用されるのであればいいかと思います。

〇〇ちゃんベルト

よく聞く骨盤ベルトです。

助産師さんの中には熱心で「妊娠中の腰痛といえばこれ!」という方もおられます。

こちらも2種類ありますが、骨盤帯痛がある方は付けることにより骨盤の不安定性が軽減されることがあります。

仙腸関節ベルト

妊婦の方用ではありませんが、固定力が〇〇ちゃんベルトよりも高いです。

固定力が強い分だけつける位置や強さに注意が必要になります。

 

どの骨盤ベルトを選ぶかは、アシストASLRテストや骨盤帯の誘発テスト(Youtube参照)が参考になります。

疼痛部位アシストASLRで努力感が軽減するサポート適切なベルトのタイプ
LBP

 

腹横筋の補助後方から前方に締めるタイプ
恥骨結合の圧縮後方から前方に締めるタイプ

(付ける位置が恥骨結合)

多裂筋の補助前方から後方に締めるタイプ

 

“たけ”
“たけ”
以下の疼痛誘発テストで2つ以上陽性であった人は骨盤ベルトの使用を控える方がいい場合がありますのでご注意ください!
疼痛部位疼痛誘発テストで疼痛が生じるテスト適切なベルトのタイプ
PGP前方離開・後方圧縮のみ陽性後方から前方に締めるタイプ
後方離開・前方圧縮のみ陽性前方から後方に締めるタイプ

 

“たけ”
“たけ”
読んでいてお気づきになった方もおられるかもしれませんが、この方法は上手く機能していない部分を補助するように骨盤ベルトを使うということです。

逆方向のものを選ぶと効果がなかったり、逆に痛くなったりすることがあるかもしれないので、自分の状態にあった骨盤ベルトを使うということが重要ですね!

セルフで評価する方法は僕の方でYoutube動画にアップしたのでご参照ください。

Youtubeを見てみる

 

妊娠中に骨盤ベルトを使う時の注意点

付ける位置

骨盤ベルトについては骨盤帯を締める位置に注意が必要です。

それぞれの商品に注意書きがありますので確認しましょう。

ベルトの幅によりますが後方はS2(仙腸関節の関節軸)よりやや下方、側方は仙骨腸骨稜と大転子の間に、前方は恥骨結合の上になるように巻きます。

上過ぎる場合
→仙骨が前傾し両坐骨間距離は開き恥骨結合の不安定性を招く可能性があります。

下過ぎる場合
→大転子が内旋方向に誘導されるので外旋筋が伸張位のまま固定されるので筋力低下を招きます。

筋力維持

ベルトを付けるということは、当然のことながら自分の筋肉を使わない状態が続くので筋力が落ちてしまいます。

骨盤ベルトの使用により腹横筋、内腹斜筋、梨状筋、中殿筋、小殿筋、骨盤底筋などの活動が減少するという報告があり、妊娠中にこれらの筋力を維持しておかないと、出産時に大きく動いた仙腸関節や恥骨結合を固定することができず、産後に骨盤帯痛を生じる可能性が高くなります。

妊娠中の骨盤帯痛に対して、骨盤ベルトのみを装着した群と骨盤ベルトを装着して運動療法を行った群では骨盤ベルトを着けて運動療法を行った群で痛みの改善がみられたという報告があります。

短期間装着して運動療法を行い、痛みがなければ外して生活することをお薦めします。

 

産後に使用する時の注意点

産後の骨盤ベルトについては諸説あります。

産後ケアの先進国であるフランスでは、分娩後に離床する前に助産師さんがさらしをしっかりと締めます。

一方でアメリカにおいては骨盤帯痛がない限りは必要ないとされています。

日本では産院や助産師さんによってまちまちです。

 

整形外科的な観点からいうと、出産時に動いた恥骨結合や仙腸関節は普段より可動したため、捻挫と同じ状態といえます。

そのため、固定という目的では産後1ヶ月間はさらしや骨盤ベルトを付けると恥骨結合や仙腸関節を安定させるサポートができると考えます。

 

しかし、産後は子宮復古(後陣痛という子宮収縮が起きて悪露を出し、子宮が回復すること)が重要です。

骨盤ベルトをし続けることにより血流が阻害されてしまうことがあります。

基本的には産後3週間は赤ちゃんのお世話をする以外は安静に保つことが重要であり、骨盤ベルトも動く際に締めるような使い方が望ましいです。

 

臥位で付ける場合には以下のように骨盤高位(背臥位で膝立て位になり臀部の下にクッションなどを置いた姿勢)にして付けます。

 

参考図書

 

 

今回は以上で終わります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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ABOUT ME
たけ
たけ
理学療法士&ピラティスインストラクターをメインに姿勢・パフォーマンス改善のプロとして活動中! 過去には世界で最も患者が多い病院、某大学病院で超急性期のリハビリテーションに貢献。その他にも認定脳卒中、呼吸療法認定士、ガンリハなどの資格を保有。 現在PHIマスタートレーナーを目指しつつ、超急性期から障害予防までの多岐にわたる分野の記事を執筆中。 SNSフォローやメッセージお気軽に下さい♪Youtubeのチャンネル登録もお忘れなく!
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