ウィメンズヘルス

尿失禁?排尿障害?女性だけではなく男性にも関わる排尿障害について〜各障害特徴を理解した正しい対処法〜

こんにちは、ウィメンズヘルス分野の理学療法について情報発信を行っているLISAです。

本日は女性だけではなく男性にも関わる排尿障害についてお伝えしたいと思います。

「尿失禁」=「骨盤底筋障害」と思っている人は多いと思いますが、これを読むと奥が深いことが分かると思います。体の専門家の方は正しい対処法ができるよう学んでいきましょう。

 

 

排尿機能とメカニズム(図解あり)

排尿に関わる筋

まず、排尿機能には蓄尿と排尿があります。

蓄尿とは「膀胱に尿をためておく」こと

排尿は「膀胱から尿を出す」こと

です。

膀胱は「膀胱平滑筋」という筋でできており、蓄尿する際には弛緩します。排尿する時には収縮します。

 

蓄尿の際には膀胱から尿道につながるところにある「内尿道括約筋」は収縮し、尿が尿道に流れないようになっています。

排尿時には「内尿道括約筋」は弛緩し、尿は尿道に流れます。

 

この「膀胱平滑筋」と「内尿道括約筋」は自律神経の支配を受けており、蓄尿時には交感神経である下腹神経が、排尿時には副交感神経である骨盤神経が作用します。

 

また、骨盤底筋の一部である「外尿道括約筋」は陰部神経支配で意識的に収縮したり、弛緩することができます

排尿には直接関与しませんが、腹圧をあげることも膀胱への圧力がかかり、排尿が生じることがあります。

 

蓄尿してから尿意を感じるまで

蓄尿時は「膀胱平滑筋」が弛緩し、「内尿道平滑筋」が収縮しています。

正常な場合、膀胱に150ml~200ml蓄尿し膀胱壁が伸張されると膀胱平滑筋に存在する知覚神経が骨盤神経を介し橋(きょう)にある排尿中枢(PMC)に伝達されます。

この刺激がさらに大脳皮質に伝わることで尿意を感じます。

 

尿意を感じてから排尿するまで

尿意を感じてもまだ排尿できない場合、大脳皮質は排尿中枢(PMC)に対して抑制します。そのため排尿反射は起こらず蓄尿が保たれます。

尿意を感じてから1時間程度は排尿を我慢できるのは、大脳皮質による排尿中枢の抑制によるものです。

個人差はありますが300~500mlは蓄尿することが可能です。

排尿するとき

排尿できるタイミングになると大脳皮質からの抑制が解除され、排尿反射が生じます。

この時、「膀胱平滑筋」は収縮し、「内尿道括約筋」は弛緩、「外尿道括約筋」も弛緩します。

 

正常な排尿は以下の通りですのでご参考までに。

・昼間の排尿回数:4~8回

・夜間の排尿回数:1回

・1回排尿量:200~500ml

・1日排尿量:1200~2000ml

・1日の水分摂取量:1000~1800ml

 

排尿障害の種類

排尿障害は大きく分けて蓄尿症状・排尿症状・排尿後症状に分けられます。

分類症状
蓄尿

症状

昼間頻尿日中の排尿回数が多すぎる(本人が多いと感じる回数)
夜間頻尿夜間に排尿のために1 回以上起きなければならない
尿失禁腹圧性・切迫性・混合性・溢流性・機能性
排尿

症状

尿勢低下尿の勢いが弱い。通常は,以前の状態あるいは他人との比較による。
排尿遅延排尿開始が困難で,排尿準備ができてから排尿開始までに時間がかかる。
腹圧排尿排尿の開始,尿線の維持または改善のために,力を要する。
排尿後

症状

残尿感排尿後に完全に膀胱が空になっていない感じがする

排尿後尿滴下

排尿直後に不随意的に尿が出てくる。この場合の直後とは,通常は,女性では立ち上がった後のことを意味する(男性では便器から離れた後)。

 

 

40歳以上の日本人における排尿障害の頻度に関する報告※1)では下の表のように尿勢低下や残尿感は男性が多く、腹圧性尿失禁は女性の割合が多い結果でした。

症状

全体
尿勢低下48.330.238.7
残尿感38.020.328.7
尿意切迫感26.823.525.1
切迫性尿失禁10.67.08.7
腹圧性尿失禁2.722.413.0
混合性尿失禁4.013.79.2
尿失禁全体17.643.931.3
過活動膀胱14.210.912.5

※1)本間之夫,他:排尿に関する疫学的研究.日本排尿機能学会誌  14(2):  266-277, 2003.

 

尿失禁の種類

尿失禁は蓄尿障害の一部です。

その尿失禁にも種類があり、その原因に合った対処法が必要になります。

腹圧性尿失禁

女性に多い尿失禁です。

「ジャンプしたとき」や「咳やくしゃみをした時」などに漏れるのが特徴で、加齢や肥満、骨盤底筋の弱化と関係があるとされています。

切迫性尿失禁

尿意切迫感と同時または尿意切迫感の直後に,不随意に尿が漏れるのが特徴です。

「尿意切迫感」とは急に起こる、抑えられないような強い尿意で、我慢することが困難なもので、「水の音を聞いたとき」や「ドアのノブに手をかけた時」など突然に感じる尿意のことです。過活動膀胱や神経因性膀胱が要因となる場合が多いです。

混合性尿失禁

切迫性尿失禁と腹圧性尿失禁の混合した症状です。

要因も混合しているため片方にアプローチをして改善する場合もあります。

機能性尿失禁

トイレまでの移動能力やトイレ動作(ズボンやパンツを下げる)に時間がかかるために生じる尿失禁です。

この場合には移動能力やバランス能力を改善することで尿失禁も改善します。

 

 

 

今回は以上です。

次回は女性に多い切迫性尿失禁と腹圧性尿失禁に対するアプローチについてお伝えしたいと思います。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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LISA
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理学療法士/APTA認定骨盤底&産前産後理学療法コース レベル1修了 「どんな人も当たり前に産前産後ケアを受けられるシステムを作りたい」という思いで地道に活動を拡げています。仕事に育児にバタバタな毎日ですが、忙しい中でもブラッシュアップを継続していきたいと思っていますのでよろしくお願いします。お問い合わせはこちらからどうぞ。
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