こんにちは、理学療法士のモッキー(@chinesu4 )です。
前回、重心移動によるパフォーマンスの変化、重心移動できていないことによる代償についてお話しました。
まだチェックしていない方はまずそちらを是非ご覧ください。
今回は重心移動による効率的な歩行について僕の考えを書いていきます。
学校で歩行分析、歩行を各層に分けてどこの筋肉が働くというのを勉強したと思います。
踵接地、ヒールロッカー、そのときに〇〇筋が・・・・
このタイミングでは〇〇筋だから〇〇筋を鍛えよう!
というような感じかと思います。
もちろんそれは間違いではないですし、必要なことと思います。
ただ、それが下半身のことばかりな印象があります。
(僕はそうでした・・ちゃんと上半身のことも説明されてたらすみません笑)
歩行は下肢から生み出していくものではなく、上半身から生み出されるものと思います。
上半身重心が移動した結果、そのときに下肢筋が必要最低限働くということです。
ざっくり内容を見る
重心移動とは
まず、重心移動について説明します。
人が立っているということは、両足で作られる枠の中に重心がある状態です。
重心が両脚の枠から外れると身体は重心が外れた方向に倒れていきます。
そのままだと転んでしまうので脚が勝手に出てきます。
その繰りかえしによって移動がおきます。
重心移動とは
両足で作られる枠から重心が外れて、転げないように勝手に脚が出て、新しい支持基底面が作られ、身体が移動すること。
それが連続して行われることで、最小限の力で移動することができる。#福山 #理学療法士 #重心移動 pic.twitter.com/NsgoMsgeTJ
— モッキー⚾︎身体と対話する理学療法士 (@chinesu4) July 28, 2018
このように重心(上半身重心)が移動することで、勝手に脚が出ることを重心移動とよびます。
勝手に出るものなので、筋力はあまり使わない、体重と同じかそれよりも少ない力で移動できます。
歩きはじめた赤ちゃんはそうなっていますよね。
まだ大人の歩行との違いはありますが考え方としては同じと思います。
これがドリブルだよ!!
移動の中にボールがあるだけ
1歳初ボールタッチ#サッカー #ドリブル pic.twitter.com/ddh8q9Rxj0
— モッキー⚾︎身体と対話する理学療法士 (@chinesu4) September 25, 2018
変形性膝関節症の歩行
変形性膝関節症の人などはこのような上半身からの歩行でなく、脚を前に出し、重心が後ろにある状態で出した脚を接地します。
そうなると、膝屈曲位になりやすく、スラストや代償動作が生じてきます。
上半身重心から移動して、前脚に重心がのっていると後脚は身体の軸方向(斜め前方)に力をもらうことができます。
それに対して重心が後方に残った歩行では、両脚で地面をひっかくようにしなければなりません。
氷や雪の上で脚から出して地面をひっかくようにしたら歩けないですよね?
サッカー日本代表が対戦したベルギー代表のアザールの選手をみてもらうとイメージしやすいかと思います。
アザールはほんとに腕、肩甲骨の使い方が上手いな! https://t.co/6y83sQ9rVf
— モッキー⚾︎身体と対話する理学療法士 (@chinesu4) July 12, 2018
上半身から動くための必要な動き
上半身で走るためのエクササイズ
肩甲骨を動かさず、肋骨背骨を動かす
僕の感覚は
腰、骨盤から動かすイメージではなく、肩甲骨に肋骨を潜り込ませたり、出したりするイメージ。それに連動して骨盤も動く。 pic.twitter.com/3LEA9mLNHO
— モッキー⚾︎身体と対話する理学療法士 (@chinesu4) October 5, 2018
上半身での重心移動
肩甲骨に対して胸郭を前後に動かす
脚は勝手についてくる#福山#理学療法士#重心移動 pic.twitter.com/a9ZTRClepX
— モッキー⚾︎身体と対話する理学療法士 (@chinesu4) November 12, 2018
歩行には、もちろんこの動きだけでなく、回旋・側屈の要素はありますが、この動きがまずイメージしやすいかと思います。
肩甲骨に対して胸郭が動くことです。
その結果、頭尾側の両方に伸びるようになる。
※注意:腰椎を過剰に前方に押し込む、反らせる動きにならないこと!
僕の動きはまだまだ固く、見本にはほど遠いのであくまでも参考にしてください。
自分のやる前とやった後の身体の反応をチェックすることが大事です。
みなさんも一緒にがんばりましょう(笑)
常に背中が丸まった姿勢や胸を張りすぎた姿勢になっていると肩甲骨と肋骨の分離した動きができず、上半身から動くことができません。
間違ってほしくないのは必ずしも背中が丸いのはダメ、背中が伸びているのがOKということではないです。
その時々によって丸まったり、伸びたりが背骨から末梢まで連動できることが重要です。
最後に
下肢疾患に対しても上半身にもアプローチしていきましょう。
初期の膝OAとかであれば、下半身にアプローチしなくても症状改善するかもしれませんよ。
僕はトップアスリートの動きが基準(本来人間にとって効率的な動き)で、スポーツをしない人はただ負荷量が低いだけと考えています。
スポーツ疾患を普段みることがないセラピストも是非トップアスリートの動きを見てみてください。
本日は以上で終わります。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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