整形外科

腰痛がある方でもうつ伏せが取れれば簡単にできる股関節運動(体幹コア安定化と股関節の分離)

こんにちは、CLINICIANSの代表のたけ(@RihaClinicians です!

今回は腰痛がある方でもうつ伏せが取れれば簡単にできる股関節運動についてご紹介します。

体幹筋群を使いながら股関節の分離と可動性をだすエクササイズで、セラピストの方も治療で簡単に使えて必見ですよ。

 

腰痛と股関節の関係は?

体幹の前後屈運動は、脊柱と骨盤、股関節の動きが複合した多関節運動です。

体幹の前後屈運動における腰椎と骨盤の運動の関係性は腰椎骨盤リズムといわれておりある程度、定型的な動きをすることが報告されています。

Farfan(1975):体幹前屈50 ~60° までは腰椎の屈曲→以降は骨盤の前傾を伴う

岡戸ら(2003):体幹前屈の開始時から腰椎・股関節ともに動く→70~90°以降で腰椎の変化は減少し股関節は前屈最終域まで動く

 

また、体幹運動にかかわる股関節の可動域制限は体幹前屈運動時の骨盤前傾運動を低下させ腰椎屈曲運動を増大させる(佐藤:2017)ということも報告されており、腰椎と股関節は動作中に両者の不足を動きを補うように機能していると言えます。

なお、回旋や側方の動きについてもこれは似ていて、股関節の可動性が低下するとその分だけ腰椎の動きで補わないといけなくなるため、股関節の動きが低下すると腰部のストレスが増大します。

よって、腰痛がある方は股関節部のケアをしっかりと行っておかないといけないし、股関節部の評価を行っておかないといけないですね。

もう少し詳細に触れると、回旋の動きの際には腰椎だけではなく、まず回旋の動きが大きい胸椎の動きの方に影響されやすく、股関節と胸椎の両方が制限を受けると腰椎に大きく影響してくるといったような感じで考えていただいたらよかと思います。今回は股関節の運動をご紹介していますが、股関節に限らず胸椎部の評価・ケアも大事です。

 

今回は体幹部の筋群をきちんと入れた状態で股関節の分離と可動性を出す簡単な運動をご紹介します。

 

腰痛がある方でもうつ伏せが取れれば簡単にできる股関節運動

では実際のやり方をご紹介ます!以下の動画をご覧ください。

肩の力を抜き、リラックスしてうつ伏せになり、足幅を握りこぶし幅に開く

①両膝を90°屈曲し、上前腸骨棘が浮かないようにできるだけ左右に倒していく

②うつ伏せの状態で股関節が地面につくように意識しながら膝を肩の方に近づけていく(骨盤の引き上げや顕著な体幹側屈が起こらないよう注意)

 

これだけです。

非常に簡単内容ですが、意外に難しいのでぜひセラピストの方も実際にチャレンジしてみてください。

腰痛がある方が行う場合は特に以下の点に注意してください!これができないのにやっていると高確率で痛みが悪化します。なんでも無理してやったりきついのを我慢してやるとそうなりますが…w

▶︎①の場合は動かす方向と対側のASIS(骨盤)をしっかり床につける方向に保つように意識(つけることで足に引っ張られて骨盤が付いて行って腰椎に伸展・回旋ストレスをかけない目的、股インナーの内外旋筋群賦活とストレッチ、腹筋群によるコントロールと股関節との分離学習などが目的)

▶︎②の場合は股関節前面部ができるだけ地面に近づくように内ももをしっかり床に這わせるように股関節を曲げ、体幹の側屈が入らないようにする(股内転内旋筋群のストレッチと全身の屈筋賦活の目的)

▶︎どちらも動かして痛みが出ない範囲で行う

▶︎うつ伏せになった状態で腰痛が出る場合は行わない

▶︎顎が上がっていると首に負担がかかるので、頬は床につけて首をリラックスさせる

 

うつ伏せでエクササイズをやるメリットとおすすめする方

今回のエクササイズは単純そうですが、結構考えて作っています。

エクササイズのメリット以下の通り。

▶︎楽で気持ちが良い運動であり、床が感覚入力の指標になることで代償が入った時にやっている本人がその代償的な動きの感覚や姿勢を認識しやすいという点です。

▶︎また、前庭感覚や表在感覚の特性上、うつ伏せになると体幹の屈筋群が働きやすくなるので腰痛患者さんで過剰に優位に働きやすい背面の筋肉も緩みやすくなります。

▶︎特におすすめは椎間板ヘルニアの方。これの理由についてはツイートしていますが、椎間板への血流と栄養が毎日しっかりなされるようにして椎間板の変性予防をするのに役立ちます。

https://mobile.twitter.com/RihaClinicians/status/1167285907008786432

 

“たけ”
“たけ”
ツイートでは述べていない補足です。椎間板ヘルニアであれば屈曲方向の動きでストレスがかかって症状が出やすいのでこのエクササイズはそんなに問題になることは少ないですが、逆に狭窄症やすべり症などだとこのエクササイズは症状がでやすいことがあります。このような場合はこの運動をやらないか、上前腸骨棘あたりにタオルを噛ませて骨盤・腰椎のアライメントを整えて(腰が反らないように調整して)あげてください。円背と頭部前方変位が併発している方はもっと大きな枕などで体幹全体の高さを上げて股屈曲角度を少し作ってあげないといけないといけないと思います。

 

本日は以上で終わります。

最後までご覧いただきありがとうございました!

 

参考資料

・Farfan HF:Muscular mechanism of the lumbar spine and the position of power and Efficiency.Orthop Clin North Am.1975;6(1):135-144.
・岡戸敦男,他:体幹屈曲運動時の腰椎・腰仙椎関節・股関節運動について.Journal of Athletic Rehabilitation.2003;4(1):99-105.
・佐藤正裕:アスリートに発生しやすい腰痛に対する理学療法.理学療法2017;34(9):823-833.

ABOUT ME
たけ
たけ
理学療法士&ピラティスインストラクターをメインに姿勢・パフォーマンス改善のプロとして活動中! 過去には世界で最も患者が多い病院、某大学病院で超急性期のリハビリテーションに貢献。その他にも認定脳卒中、呼吸療法認定士、ガンリハなどの資格を保有。 超急性期から障害予防までの多岐にわたる分野の記事を執筆中!
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