作業療法

作業療法のバランス評価!~作業バランスの評価ツールを用いて生活を振り返る~

こんにちは、作業療法士のu.s.OTです。

今回は作業療法におけるバランス評価を紹介したいと思います。

作業療法士の皆さん、臨床でバランス評価してますか?

“たけ”
“たけ”
ファンクショナルリーチテスト?BBS?
“u.s.OT”
“u.s.OT”
いえ、今回は平衡機能としてのバランス評価ではなく、作業療法士が得意としている生活における作業のバランス、いわゆる『作業バランス』という概念を紹介したいと思います。

 

作業バランスとは

作業バランスとは、

異なる種類の作業(生活行為)を程よい割合で行うことが健康や安寧に有益だという作業療法の哲学的信念

です。

 

例えば、

生活の中で作業の数が多すぎると忙しく、どの作業も不十分にしかできなくなり生活満足度は低下するかもしれません。

逆に作業の数が少なすぎると暇になり張り合いのない生活になる可能性もあります。

 

1日の中で睡眠8時間、仕事8時間、遊び8時間が最もバランスが良い生活のように思えますが、人によってはそうではないかもしれません。

 

作業の程よいバランスとは、その人にとっての程よいバランスであり、量だけではなく質も大切です。

 

充実した仕事と嫌々する仕事、十分に楽しんだ遊びと時間の無駄だと思うような遊びでは単純に量だけでは判断できないものです。

 

そもそも作業バランスの起源は神経精神科医のAdolph Meyerであり、彼は1920年代に作業療法プログラムは対象者自身が自分の生活を再構成、再組織化することを考慮すべきだと主張しています。

さらにMeyerは、仕事、遊び、セルフケア、睡眠のバランスのとれた生活を再構築(習慣化)する過程が健康を維持し、生活に意味をもたらすと述べています。

 

このようなMeyerの主張は、後のReillyの作業行動理論Kielhofnerの人間作業モデルの提唱に影響を与えています。

 

作業バランスの評価

それでは、作業バランスを評価するツール1) を紹介しますので皆さんも試してみましょう~^^

今回は日常生活の作業(生活行為)を義務作業(しなければならない作業)、願望作業(したい作業)、作業の価値(重要性)、楽しみの視点から整理してみましょう。

手順は以下になります。

ステップ1

下の表に日頃、あなたがしている作業(生活行為)を1日分書き出してください。

朝起きてから日中を過ごし就寝するまでにどんな作業(生活行為)をしていますか?

※作業(生活行為)とはセルフケアなどの自己維持活動、家事などの生活維持活動、仕事などの生産的活動、余暇活動、地域活動を指します。すなわち、生活の中で行っている全ての行為を指します。

ステップ2

書き出した作業について、あなた自身はどのように考えてますか?

○×や①~⑤を書き込んでください

 

ステップ3

作業数を集計し、表の一番下に記入してください。

ステップ1ステップ2

1日の作業

義務願望価値楽しみ
○しなければならない活動

×しなくても良い活動

○したい活動

×したくない活動

この作業は次のどれですか?○楽しみにしている

×楽しみではない

①とても重要

②重要

③どちらでもない

④ない方がよい

⑤時間の無駄

(記入例)TV鑑賞×
起床
就寝
作業の数

A( )個

○○の数 B( )個

○×の数 C( )個

×○の数 D( )個

××の数 E( )個

④と⑤の合計

F( )個

○の数

G( )個

 

判定

B÷A×100=Ⅰ (  )% 義務・願望の作業
C÷A×100=Ⅱ (  )% 義務のみの作業
D÷A×100=Ⅲ (  )% 願望のみの作業
E÷A×100=Ⅳ (  )% 義務・願望でもない作業
F÷A×100=Ⅴ (  )% 価値の低い作業のバランス
⇒平均値は7%です。小さい方が望ましいです。
G÷A×100=Ⅵ (  )% 楽しみな作業のバランス
⇒平均値は54%です。大きい方が望ましいです。

 

割合からわかるあなたのタイプ

≪以下の条件を上から順に確認してください。最初に当てはまるものがあなたのタイプです≫

※Ⅳの割合が20%以上である ⇒ マイナス型
※Ⅰの割合が15%以下、かつⅡⅢが共に20%以上である ⇒ 義務のみ、願望のみ型
※Ⅰの割合が50%以上である ⇒ 義務-願望型
※Ⅱの割合が50%以上である ⇒ 義務中心型
※Ⅲの割合が50%以上である ⇒ 願望中心型
※Ⅰ~Ⅲの割合が全て20~50%である ⇒ 均等型

「義務-願望型」「均等型」「義務中心型」

一般的な作業バランスです。8割以上の方がここに該当します。大きな問題はないですが「義務中心型」の方は少し義務的な作業を減らした方が良いでしょう。

「願望中心型」

統計的に最も良いバランスです。退職後の生活を楽しまれている、もしくは仕事よりも趣味を大切にされている方でしょうか。義務的な作業を1つ2つ増やすとさらに充実した生活になるでしょう。

「義務のみ願望のみ型」

珍しいタイプです。主婦の方にたまに見られますが作業バランスは良いと言えます。ただし、とても重要と思える作業があることが大切です。

「マイナス型」

生活の見直しが必要でしょう。何か新しい目標を見つけたり積極的に休んだり自分に自信が持てると良いですね。作業療法士に相談してみてください。

 

おわりに

さて、皆さん、ご自分の作業バランスはどうだったでしょうか?

平日だけでなく、休日も評価して併せて考えてみることも大切だと思います。

作業療法は単純に1つの活動や動作ができるようになることを目標とするのではなく、生活全体をとらえていく必要性があると思います。

また、今回のような評価は再現性においては高くないと思いますが、なかなか面白い視点の評価だと思うので、興味がある方はぜひ使ってみてください^^

本日は以上です。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

 

参考資料

【送料無料】 作業科学 作業的存在としての人間の研究 / ルース・ゼンケ 【本】

「作業」って何だろう 第2版 (作業科学入門)[本/雑誌] / 吉川ひろみ/著

・小林法一:日常生活を構成する作業の意味に関する研究-義務的作業と願望的作業による日常生活の類型化-.広島大学大学院保健学研究科保健学博士論文,2004.

ABOUT ME
たけ
たけ
理学療法士&ピラティスインストラクターをメインに姿勢・パフォーマンス改善のプロとして活動中! 過去には世界で最も患者が多い病院、某大学病院で超急性期のリハビリテーションに貢献。その他にも認定脳卒中、呼吸療法認定士、ガンリハなどの資格を保有。 超急性期から障害予防までの多岐にわたる分野の記事を執筆中!
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