こんにちは、理学療法士&フットケアトレーナーのだいきです。
今回は前回の投稿の続きで適切な靴の選び方 足幅を評価してウィズを算出する方法について解説します。
前回の投稿を見ておられない方はまずはこちらをご確認いただけるとより理解が深まると思います。
足幅の評価方法
前回は足囲を用いてウィズを算出する方法をご紹介しました。
以下のウィズの換算表の通り、表には足囲の他に足幅が記載されていますね…
今回は足長と足幅の数値を用いてウィズを算出する方法を紹介させていただきます。
ご紹介する足幅の数値を用いたウィズを求めることでより詳細に足サイズを知ることができます。
まずは足幅を計測しましょう!
足幅の計測はフットゲージを用いると簡単に計測できます。
写真のように第1中足趾節関節と第5中足趾節関節の横幅を計測しましょう。
フットゲージが無い場合はメジャーと箱を使用して計測することもできます。
写真のように壁からメジャーを伸ばして第1中足趾節関節の部分に箱と第5中足趾節関節に壁が当たるようにしてその長さを計測します。
この時箱は壁と平行になるように計測してください。
ここで大切なことは、対象者にまっすぐ前方を向いた立位姿勢をとっていただくこと!
対象者が下を向きながらの計測だと前足部に荷重がかかり過ぎて正確な数値が計測できません。
足幅を用いたウィズの算出の方法
足幅の数値が測定できたら、前回の投稿と同じように足長の数値を評価すればウィズが算出できます。
足長の評価方法はこちらをご覧ください。
それでは、足長と足幅が計測できたところでウィズを算出していきます。
下記の表を見ながらウィズを算出していきましょう!
今回のウィズの表は㎜記載なので㎜でお話していきますが、ウィズは㎝記載で表記しているものもありますのでご注意ください。
例えば足長210㎜、足幅86㎜の人は…ウィズはCとなります。
では、足長は同じ210㎜、足幅87㎜の方の場合はどうでしょうか?
足幅は2㎜刻みでウィズが変化するので、表には87mmはありません。
足幅87mmはこの表で見ると86と88の間に該当しますね。
このように、ウィズが表の間の数値になる場合は大きい方の数値で算出することになっていますので、87mmの場合は88mmでウィズを算出してウィズはDとなります。
日本人のウィズ、幅広の足とは
日本人の足サイズを計測した調査はいくつもあるようです。
諸説ありますし年代によって変わりますが…
上記の表は足サイズの分布ですが、日本人はE~2Eが多い傾向があるようです。
そして3E以上の足がいわゆる幅広の足と言われるようです。
ざっくり履物と足幅の適合性を評価する方法
というわけで、靴と足幅をざっくり評価する方法もお教えします。
中敷きを足の上にのせてみてください。
写真のように足長さは少し足りないけどある程度適合していそうですが…
よく見ると小趾の部分や母趾の部分が中敷きからはみ出てしまっています。
この場合は幅が適合していないケースが多いです。
小趾や母趾が靴の中で当たってしまい、痛みや違和感、足趾の変形の原因になる場合もあります。
でも、ちょっと疑問に思うことが・・
※“なんだいや”とは鳥取の方言で何なの?という意味
もしあるなら、そういう場合に履物の選定を行う際に足囲と足幅のウィズをどう使っていくと良いの?
というわけで、本日は以上で終わりです。
靴の適合の話は長くなりますが、上記の疑問の解決方法や、靴の履き方や歩行評価、足部疾患の投稿も予定しております。
この投稿が少しでも皆さんの臨床のヒントになればと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
参考文献
・理学療法士のための足と靴のみかた [ 坂口顕 ]
・足サイズ計測事業報告書 2009年日本皮革産業連合会
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