フットケア

適切な靴の選び方:ウィズを計測して適切な靴を選ぶ方法

こんにちは、理学療法士&フットケアトレーナーのだいきです。

今回は適切な靴の選び方とウィズの評価方法という内容で、ウィズを計測して適切な靴を選ぶ方法をご紹介させていただきます。

 

なお、前回履物と足長と足の形状の評価について投稿させていただきました。今回はこちらの記事でお話した足長の評価を用いる評価法を掲載していますので、まだ読まれていない方はまずはこちらをご覧ください。

足に適した履物の選び方〜臨床における足長とつま先の形の評価と指導〜足の評価、適切な靴の選び方について知りたいですか?本記事では、臨床における足長とつま先の形の評価、そして具体的な患者さんへの指導方法について解説してます。足の評価、適切な靴の選び方をマスターしたい方は必見です!...

 

 

さて、それでは靴の評価をするなら足長だけではなくウィズの評価も重要ということをご説明していきます。

 

靴の選定には足長に加えて足幅が重要

まず、この足を見比べてみてください。

この二人の足…右が僕の足、左が同僚の足です。

 

二人は25cmの足長ですが、幅は全く違います

この二人が同じ履物を履くとしたらどちらかは横幅が窮屈、あるいはゆとりがあるように感じると思います。

 

 

履物を選定する際には足の長さだけでなく、この足の幅を合わせていくことが重要になってきます。

 

足幅=ウィズとは

上記の足幅のことを一般的にはウィズと呼んでいます。

JIS規格で決まっていて、サイズ一覧表(ウィズ換算表)が存在します。

https://www.las-jp.com/image/A5A6A5A3A5BAA5B5A5A4A5BAC9BD.JPG

 

https://shoetoo.files.wordpress.com/2015/06/widthsize-m.gif

 

 

上記の表のようにウィズはアルファベット表記です。

靴やメーカーによっては以下の写真のように掲載しています。

メジャーなメーカーの靴の多くはどこかに表記がしてあると思いますのでそちらをご確認ください。カタログにも載っていることがあります。
(中には表記が無いものもありますが…)

 

 

アルファベットのAの方が細い足、アルファベットのGの方が太い足のように、順に太さが規定してあります

足長と足囲でウィズを算出する方法

ウィズの求め方は必ず足長と足囲とセットで算出します。
(※足幅の数値を使用する方法もありますが、これに関しては次回投稿)

足長の測り方は以前に詳細な説明を行っていますのでこちらをご参照ください。

足に適した履物の選び方〜臨床における足長とつま先の形の評価と指導〜足の評価、適切な靴の選び方について知りたいですか?本記事では、臨床における足長とつま先の形の評価、そして具体的な患者さんへの指導方法について解説してます。足の評価、適切な靴の選び方をマスターしたい方は必見です!...

 

足囲も足長と同じようにメジャーで測定します。

足囲の計測は写真のように第1中足趾節関節と第5中足趾節関節の周りの太さを計測します。

被計測者にはまっすぐ前方を向いた立位姿勢をとってもらうようにしましょう!

被計測者が下を向きながらの計測だと前足部に荷重がかかり過ぎて正確な数値が計測できません。

 

足長と足囲を計測したらウィズを算出できます。

ウィズの算出の方法はとっても簡単!

 

ウィズ換算票で足長の数値と足囲の数値を合わせてみたところのアルファベット表記がその人のウィズになります!

 

例えばですが

足長21.0㎝で足囲22.5㎝の人の場合は…

 

矢印のように見ていくとウィズは2Eとなります!

 

簡単ですよね?

計測して表を見るだけです。

 

 

ただし…実際に行ってみるとわかりますが…こんな疑問が出てくるはずです。

 

「じゃあ足長20.3㎝の人は表のどこに該当するの?」

 

これは少し特殊ですが、足長は二捨三入 七捨八入で求めてください

ですので、

20.1㎝、20.2㎝は表の20㎝に該当します。20.3㎝、20.4㎝の足は表の20.5㎝のところに該当します。

 

 

では足長20.3㎝足囲が19.5㎝の人は?

 

 

足囲の場合は上記だと19.2㎝と19.8㎝の間になります。ウィズは0.6㎝ごとにアルファベットが大きくなります。

19.2cm⇒A

19.3cm⇒A

19.4cm⇒A

19.5cm⇒B

19.6cm⇒B

19.7cm⇒B

19.8cm⇒B

 

 

表の真ん中に該当する場合はウィズは太いほうで算出します。

よって、以下の図のように足長20.3㎝足囲が19.5㎝の人はウィズはBとなります。

 

 

 

ちなみに・・

最初に提示した写真をもう一度みてウィズを求めてみます。

 

僕の足(右)は足長25.0㎝、足囲25.0㎝でウィズは2E

同僚の足(左)は足長25.0㎝、足囲23.2㎝でウィズはCとなります。

 

つまり、ウイズCの靴を履くとなると僕は窮屈に感じると思います…

 

 

 

このように履物と足の幅が適合していないとつい靴のサイズを大きくして購入してしまいます

そうすると足の長さと靴の大きさが適合しなくなってしまうというケースをよく臨床で経験します。

サイズが合わないように感じているクライアントさんがいる際にはウィズも含めて履物を評価してみると良いと思います。

 

慣れてくると簡単にウィズが出せるようになります。

 

まずは実践してみましょう!

 

また、今回の投稿と前回まで投稿を併せて読んでいただけると(簡単にですが)履物の長さ・幅、クライアントの足の長さ・ウィズを評価できるようになると思います。

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このように足を評価してみると、臨床で担当するクライアントさんの状態、例えば歩行やバランス、痛みや筋力、関節可動域等にも履物が影響しているかもしれませんよ。

ぜひ一度評価してみてください。

 

 

今回は適切な靴の選び方とウィズの評価方法という内容で、ウィズを計測して適切な靴を選ぶ方法をご紹介させていただきましたがいかがでしたでしょか?

ウィズの話はもう少し続きがあるのですが、今回は長くなるので分割して投稿することにしました。

次回もこれについての投稿をさせていただきます。

 

本日は以上で終わりです。

最後までお読みいただきありがとうございました!

臨床で経験する靴の評価に関するQ&A足を評価して適切な靴を選ぶ方法を知りたいですか?本記事では、臨床でよく遭遇する足サイズのご質問、疑問についてQ&A形式で解説を行っています。足の評価がまだ苦手な方は必見です!...

 

参考文献

1)理学療法士のための足と靴のみかた [ 坂口顕 ]

 

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理学療法士&ピラティスインストラクターとして姿勢・パフォーマンス改善の専門家として活動中!発信情報や経歴の詳細は以下のリンクよりご覧いただけます。
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