フットケア

後足部のアライメント評価:LHA(leg heel angle)の評価と注意点

こんにちは、理学療法士&フットケアトレーナーのだいきです。

本日は後足部のアライメント評価のLHA(leg heel angle)について簡単に解説します!

前回の投稿で後足部アライメント、過剰な後足部回内・回外で起こるトラブル、また簡易的に後足部の回内外を評価する方法も載せておりますので併せて確認してみてください。

道具を使用せず簡単に後足部のアライメント(回内・回外)を評価する方法~Too many toes sign・外果上下方の曲線・The Foot Posture Index~本記事では、道具を使用せず簡単に後足部のアライメント(回内・回外)を評価する方法であるToo many toes sign・外果上下方の曲線・The Foot Posture Indexについて写真を用いてわかりやすく解説しています。臨床で誰でも簡単にできる評価なので治療家の方は必見です!...

 

LHAとは

後足部のアライメントを評価する一つの指標にLHA(Leg Heel Angle)があります。

その名の通り下腿と踵の部分で作られる角度になります。

前回の投稿で体表から後足部の回内外傾向を見る方法も紹介していますがLHAは数値として評価できるので治療介入の前後の比較や臨床研究、治療記録の客観的尺度として役立ちます。

 

LHAの計測方法

具体的に計測する方法は

荷重位の状態の下腿後面に線を引いて角度を計測するだけです。

ただし、ここで大切なことがあります!

両足の幅を決める際には足踏みや歩行した直後の幅での計測が望ましいと思います。

“たけ”
“たけ”
確かに、毎回同じ条件で評価しないといけないけど、人によって骨盤の幅などは違うから変に規定するより良いよね。坐骨結節幅より狭くなるとLHAは大きくなるし、逆に広くなると小さくなる傾向がある。僕も同じ考えで「足踏みをしてもらった自然立位で測る」という統一した評価方法で毎回計測しているよ。
“だいき”
“だいき”
その通り!人によっては足幅を規定したりと評価の仕方がまちまちになってしまい、LHA角度はそれだけで変化が出るので数値で結果を見るときには評価方法も確認しておかないといけないし、一定の方法で測らないといけないね。

 

上記のように自然立位の状態になったら下腿遠位1/3長軸線と踵骨の縦軸線の交わる角度を測定し、LHAの数値とします。

最近はスマートフォンや写真に線を引いて角度を測る方法なども活用できます。

 

LHAの正常値と解釈

報告によってまちまちですが、

LHAの正常値は3~5°とされており軽度外反(後足部回内)方向が正常です。

3~5°以上に数値が大きくなれば後足部は回内傾向

3~5°よりも数値が小さくなれば後足部回外傾向

 

ここで大切なのがLHAは体表から計測した角度なので後足部の直接的な計測(距骨と踵骨で作られる距骨下関節)を行っているわけではないことに注意が必要です。

また、小さな角度なので線の引き方で数値が変わってきます

“だいき”
“だいき”
計測する検者によって6°程度誤差が生じるとの報告もあります。

LHAの数値を扱う際にはあくまで目安としての解釈し、これまでご紹介したような他の評価とも組み合わせて後足部の状態を判定した方が良いと思います。

 

 

本日は以上で終わります。

簡単な解説でしたが、今回のLHAの解説が臨床で患者さんの足部を評価する際の一助となれば幸いです。

最後まで読んでいただいてありがとうございました!

 

参考資料

足部・足関節理学療法マネジメント 機能障害の原因を探るための臨床思考を紐解く [ 片寄正樹 ]
運動機能障害の「なぜ?」がわかる評価戦略 運動機能障害の「なぜ?」がわかる評価戦略 [ 工藤 慎太郎 ]

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たけ
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